・反応タンクの省エネルギー化に貢献
新明和工業は8月19日、下水処理場の反応タンク内で使用する「縦軸機械式ばっ気装置(SVJ)」の新型モデル6型式を開発し、8月1日から販売を開始したと発表した。プラントメーカー向けに販売し、2020年度には年間15台の販売を見込んでいる。
近年、下水道は、日本の総電力使用量の0.75%※を恒常的に使用する”大口需要家”と位置付けられており、国をあげて、下水道の消費エネルギーの約1割削減を「新下水道ビジョン(2014年策定)」の中期目標として掲げるなど、24時間365日稼働する下水処理関連機器の省エネルギー化は、社会的課題となっている。
今回新たに投入する「縦軸機械式ばっ気装置」では、多くの電力を消費する反応タンク内に設置されるばっ気装置の省エネルギー化を図った。反応タンク内のばっ気装置として、通常は多孔性散気装置や水中エアレータを使用するが、開発機に置き換えることで、新明和工業製の水中エアレータ使用時と比較して30%以上の省エネルギーとなる。さらに、同社初の「表面ばっ気装置」として減速機モータが地上部に出る設計としたことで点検が容易に行えるなど、メンテナンス性も優れている。
また、条件によっては、日本下水道事業団殿仕様の「縦軸型オキシデーションディッチ機械式ばっ気装置」としても使用でき、公共下水道施設や産業排水処理設備への適用等、幅広いニーズに対応できることも特長の一つ。
新明和工業は、本業である製品・サービスを通じた社会貢献を旨としている。開発した「縦軸機械式ばっ気装置(SVJ)」のみならず、これまでも大幅な省エネルギー化を実現した「縦型低動力撹拌機(SVM)」や「高効率水中ミキサ(SME)」を市場投入するなど、水処理機器の省エネルギー化に注力してきた。今後も、各種水処理機器の高効率化と高性能化の具体化に努め、「SDGs(持続可能な開発目標)」達成に貢献していく。
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