・世界最高レベルの生産効率を追求し増産に対応
・三菱重工航空エンジン(MHIAEL)の長崎工場として、2020年7月竣工
・「PW1100G-JM」エンジンの燃焼器部品を一貫生産
三菱重工業は8月19日、長崎造船所の敷地内に航空エンジン部品の製造を手掛ける新工場を建設すると発表した。今後も伸長が期待される航空エンジン事業において、先進的なエンジン部品生産ラインを整備し、世界最高レベルの生産効率を実現することによりグローバルな競争力を強化し、同社グループおける主力事業の一つに育成する。2020年中の生産開始に向けて今年10月に着工、以降段階的な生産規模の拡大を予定している。投資額は約80億円とされる。(画像はイメージ)
この新工場は、世界遺産に登録されている長崎造船所史料館(旧木型場)に隣接した旧推進器工場(船舶用プロペラ工場)跡地に、航空エンジン事業を手掛ける三菱重工航空エンジン(MHIAEL、愛知県小牧市)の長崎工場として建設し、「過去から現在そして未来へ」とつながる三菱重工の歴史を継承する工場を目指し、地区再開発の一翼を担っていく。
新工場では、燃焼器部品の素材受け入れから加工、組立まで一気通貫の流れで手掛けられる生産ラインを構築する。加工難度が極めて高い航空エンジン部品を生産するために必要な最新鋭の工作機械を導入するほか、自動搬送・自動工具交換システム等の自動化・省人化技術、MHIAEL本社マザー工場で培ったIoT(モノのインターネット)/AI(人工知能)技術等を積極活用することにより、航空エンジン部品工場としては世界最高レベルの生産性・高効率を追求する。
三菱重工グループは世界の民間航空機用エンジンの旺盛な需要を見据え、積極的な事業拡大と生産体制整備を進めており、今回の新工場建設プロジェクトも、こうした取り組みの一環。また、航空エンジンのMRO(Maintenance,Repair & Overhaul:修理・整備)事業拡大への取り組みも加速しており、愛知県のMHIAEL本社工場では、新規MRO事業立ち上げに向けて、着々と体制を整えている。
三菱重工は今後も、MHIAELと緊密に連携しながら航空エンジンの開発・製造・MRO事業において、技術力・信頼性の向上、ならびに生産能力の拡充に努め、日本における航空機産業の発展に貢献していく。
コメントを投稿するにはログインしてください。