㈱クボタが8月7日に発表した2019年12月期第2 四半期(2019 年1~6 月)連結業績によると、売上高は前年同期比646 億円(7.1%)増加して9,708 億円となった。国内売上高は機械、水・環境、その他の全部門で増収となり、前年同期比236 億円(8.3%)増の3,101 億円。海外売上高は水・環境部門が減少したが、トラクタや建設機械の好調により機械部門が大幅増収となり、全体では前年同期比410 億円(6.6%)増の6,607 億円となった。
営業利益は固定費の増加や原材料価格の上昇を、国内外での増収や米国の金利低下に伴う販売促進費の減少、値上げ効果などで補い、前年同期比98 億円(9.7%)増の1,109億円となった。税引前利益は営業利益の増加により前年同期比95 億円(9.0%)増の1,146 億円となった。法人所得税は295 億円の負担となり、四半期利益は前年同期比87 億円(11.1%)増の867 億円となった。親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期を93 億円(12.9%)上回る812 億円となった。
■部門別の概況
<機械部門> 同部門は農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械により構成。売上高は前年同期比7.7%増加して8,088 億円となり、売上高全体の83.3%を占めた。
国内売上高は前年同期比7.2%増の1,671 億円となった。農業機械及び農業関連商品が堅調に推移したほか、補修部品、エンジン、建設機械も増加した。
海外売上高は前年同期比7.8%増の6,417 億円となった。北米では、一部地域での天候不順の影響はあったが、底堅い景気に支えられて需要は堅調に推移した。さらに、昨年後半の出荷が当期にずれ込んだことや、建設機械などの新機種投入効果もあり、トラクタや建設機械が大幅に増加した。欧州では、トラクタが伸長したが、ユーロやポンドに対する円高の影響により円貨ベースでは減収となった。アジアでは、タイの農業機械や建設機械が増加したが、中国のコンバインや田植機が低迷したことなどにより、アジア全体では前年並みの売上となった。
セグメント利益は固定費の増加や原材料価格の上昇を、国内外での増収や米国での金利低下に伴う販売促進費の減少、値上げ効果などで補い、前年同期比7.8%増加して1,172 億円となった。
<水・環境部門> 同部門はパイプインフラ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、バルブ、素形材、スパイラル鋼管等)、環境関連製品(各種環境プラント、ポンプ等)により構成。売上高は前年同期比4.1%増加して1,461 億円となり、売上高全体の15.1%を占めた。
国内売上高は前年同期比9.8%増の1,273 億円となった。パイプインフラ関連製品はダクタイル鉄管や工事事業が増加したが、素形材やスパイラル鋼管などの減少により微減となった。環境関連製品は福島県双葉町での廃棄物処理施設の建設による売上が大幅に増加した。
海外売上高は前年同期比23.3%減の188 億円となった。中東向けのダクタイル鉄管やポンプが大幅に減少した。
セグメント利益は原材料価格の上昇を国内の増収や値上げ効果などで補い、前年同期比7.6%増加して98 億円となった。
<その他部門> 同部門は各種サービス事業などにより構成。売上高は前年同期比7.3%増の159 億円となり、売上高全体の1.6%を占めた。セグメント利益は前年同期比46.1%増加して16 億円となった。
■2019年12月期見通し
2019年12月期の売上高は前期比1,197 億円増(6.5%増)の1 兆9,700 億円、営業利益は同107 億円増(5.6%増)の2,000 億円、税引前利益は同108 億円増(0.8%増)の2,080 億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同64 億円増(1.5%増)の1,450 億円と2月14日予想を据え置いている。
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