古河機械金属が8月6日に発表した2020年3月期第1四半期(4ー6月)連結業績によると、売上高は、405億70百万円(前年同期比37億99百万円減、8.6%減)、営業利益は、21億55百万円(対前年同期比3億10百万円減、12.6%減)となった。ロックドリル部門は減収減益となったが、産業機械、ユニック部門の増収増益により、機械事業合計では増収増益となり、素材事業合計では、金属部門の影響が大きく、減収減益となった。
産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、195億37百万円(前年同期比15億30百万円増、8.5%増)、営業利益は、17億64百万円(前年同期比4億81百万円増、37.6%増)となった。
■機械事業セグメントの状況
<産業機械> 産業機械部門の売上高は、47億78百万円(前年同期比14億44百万円増、43.4%増)、営業利益は、4億69百万円(前年同期比4億39百万円増)となった。マテリアル機械では、中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け関連設備の売上を計上し、増収となった。また、大型プロジェクト案件では、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤ、小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備、中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤについて出来高に対応した売上を計上し、増収となった。
<ロックドリル> ロックドリル部門の売上高は、66億27百万円(前年同期比11億7百万円減、14.3%減)、営業利益は、2億37百万円(前年同期比3億23百万円減、57.7%減)となった。国内では、都市再開発や、社会資本整備向けなどの継続した需要もあり、売上高は前年同期並みとなった。海外では、主として、北米市場において、油圧クローラドリルの出荷が、排ガス3次規制機の出荷が好調であった前年同期と比べ減少し、また、油圧ブレーカの出荷も低調で、減収となった。
<ユニック> ユニック部門の売上高は、81億31百万円(前年同期比11億94百万円増、17.2%増)、営業利益は、10億57百万円(前年同期比3億65百万円増、52.7%増)となった。国内では、主力製品であるユニッククレーンは、3月に実施された移動式クレーン構造規格の一部改正前に、駆け込み需要があった受注機の出荷により、増収となった。海外では、主として、中国におけるユニッククレーンの出荷は好調でしたが、欧米におけるミニ・クローラクレーンの出荷が減少し、売上高は、前年同期並みとなった。
■2020年3月期の見通し
業績予想については、前回(2019年5月9日)発表の前提を、銅価6,600米ドル/トン、為替110円/米ドルとしていたが、直近の動向を考慮し、第2四半期以降、銅価6,000米ドル/トン、為替108円/米ドルへ変更した。
第2四半期累計期間の売上高ついては、主として、ロックドリル部門では、海外における油圧クローラドリル、油圧ブレーカの出荷減により減収となり、金属部門では、電気銅について、海外相場の下落などにより減収となる見込みで、連結全体の売上高を下方修正している。
通期の売上高については、主として、産業機械部門では、大型プロジェクト案件の出来高増やマテリアル機械の増収を見込み、ユニック部門では、国内におけるユニッククレーンの出荷増などにより増収となる見込み。一方、ロックドリル部門では、第2四半期累計期間における修正を主因とする減収を見込み、金属部門では、第2四半期以降の銅価前提変更を主因として減収となる見込み。また、電子部門では、高純度金属ヒ素の需要減により、減収となる見込み。以上の結果、連結全体の売上高を下方修正している。
第2四半期累計期間および通期の営業利益については、ロックドリル、電子部門では、減益となる見込みだが、産業機械、ユニック部門で、増益となる見込みのため、連結全体の営業利益は、前回発表どおりとしている。また、第2四半期累計期間の経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益、ならびに通期の経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益についても、前回発表どおりとしている。
修正された2020年3月期連結業績は、売上高1,670億円(前期比4.1%減)、営業利益85億円(同4.7%減)、経常利益79億円(同4.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益55億円(同18.2%増)との見通し。
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