㈱三井E&Sマシナリーは8月5日、1,000kW級ガスタービンSB5Nを開発し、2019年度より販売を開始したと発表した。また、同ガスタービンコージェネレーションシステムの初号機を兵庫県内の企業向けに受注した。
SB5Nは、三井E&Sマシナリー(旧三井造船)製SB5の技術を元に性能改善を図ったもので、主に熱回収効率を大幅に改良し、クラス最高レベルの総合効率83%を達成した。SB5は、産業用、民生用の自家発システムとして60台近くの実績があり、今回の開発では、その実績に裏付けられた信頼性は担保しつつ、圧縮機、タービン効率の向上、制御方法の改良(可変静翼による吸込風量調整)を図る一方で、構造をシンプル化させ、運用上の利便性も向上させた。また、環境特性についても、制御方法の改良により、NOx排出量の低減と、低NOx運転範囲の拡大を実現している。
今回受注した兵庫県内の企業向けには、平成11年にSB5を納入しており、その更新機器として、今回SB5N初号機を受注した。同社向けシステムには、夏場の電力需要ピーク時でも発電出力の低下を抑える吸気冷却機能を搭載し、構内の電力需要を賄うと共に、発生蒸気は、構内プロセス及び、空調設備に利用される。
三井E&Sマシナリーは、Solar Turbines社のガスタービンを搭載した中規模クラスMSCシリーズ(3~15MW)において国内トップクラスのシェアを誇っているが、新たなラインナップとして自社開発ガスタービンSB5Nを加え、今後もガスタービンコージェネレーションマーケットにおいて積極的な販売活動を展開していく。
<SB5N標準仕様>
出力:1,090kW (60Hz) / 1,060kW (50Hz)
蒸気発生量:3.9t/h (60Hz)/ 3.8t/h (50Hz)
総合効率:83%
NOx排出量:20ppm以下(O2: 16%)
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