日精樹脂工業が8月2日に発表した202年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、主力である射出成形機売上高が米国での自動車関連等からの需要および中国でのIT関連等からの需要が低調だったことから売上高は93億7千3百万円(前年同期比7.0%減)となった。製品別売上高は、射出成形機が68億2千4百万円(同12.4%減)、営業部品が12億9千1百万円(同2.9%減)と減少したが、周辺機器が6億9千1百万円(同13.7%増)、金型等が5億6千5百万円(同63.6%増)と増加した。
利益面は、営業利益は4億7千4百万円(同40.9%減)となった。経常利益は6億6百万円(同26.1%減)となり、これらの結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億2千6百万円(同34.4%減)となった。
4~6月期におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が継続し、回復基調で推移した。世界経済は、米中貿易摩擦の影響による中国経済の低迷等の世界経済の不確実性が高まり、不透明な状況で推移している。日精樹脂工業グループが属する射出成形機業界は、国内需要は概ね堅調に推移している。海外は米中貿易摩擦の長期化等から不透明な状況が継続している。
■セグメントの業績
<日 本> 自動車関連を中心に堅調に推移したことから、売上高(外部売上高)は54億6千万円(前年同期比11.7%増)となったが、セグメント利益は3億8千7百万円(同8.3%減)となった。
<アメリカ地域> 自動車関連からの需要が低調であったことから売上高(外部売上高)は17億2千1百万円(同28.5%減)、セグメント利益は1千9百万円(同85.4%減)となった。
<アジア地域> IT関連等からの需要が低調だったことから21億9千1百万円(同21.2%減)となったが、セグメント利益は1億5千1百万円(同70.6%増)となった。
■2020年3月期の見通し
2020年3月期の通期業績予想については、業界の動向、市場環境を踏まえた販売施策等を総合的に勘案し、売上高455億円(前期比1.0%増)、営業利益36億円(同2.5%増)、経常利益37億円(同3.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益28億円(同8.1%減)としており、2019年5月10日に公表値を据え置いている。
日精樹脂工業グループは、長期的な観点からの成長戦略や業績目標を見据え、2026年3月期を最終年度とする「フューチャーデザイン2026」の策定を進めると共に、第64期(2020年3月期)を初年度とする3ヵ年の第三次中期経営計画に基づき、3年後の姿としてグローバル経営を進化させ、グローバルな環境への対応を図り「フューチャーデザイン2026」達成への体制作りを展開していく。
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