三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、Jパワーの米国現地法人向けに120万kW級GTCC発電設備を受注

・天然ガス焚きジャクソン発電所プロジェクトの中核として最新M501JAC形2基が採用

・ 2022年4月に運転開始予定、長期保守契約(LTSA)も締結

・ MHPS-TOMONI®により、運転・保守のさらなる最適化を実現

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は7月8日、Jパワー(電源開発株式会社)の100%出資米国法人でIPP(独立発電事業者)投資などを手掛けるJ-POWER USA Development Co., Ltd.がイリノイ州に建設するジャクソン発電所(Jackson Generation, LLC)向けに、120万kW級の天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を受注したと発表した。主力最新機種の強制空冷式M501JAC(J-series Air-Cooled)形ガスタービン2基を中核とするもので、設備の運転開始は2022年4月を予定している。

 ジャクソン発電所は、シカゴから南西約70kmに位置するエルウッド(Elwood)に建設されるもの。発電電力は米国東部の電力自由化市場であるPJM(注)に供給される運び。

 このGTCC発電設備は、M501JAC形ガスタービン2基のほか、蒸気タービン2基、発電機2基、排熱回収ボイラー、その他の補助機器・部品等で構成され、MHPSは米国法人を通じて供給。また、運転開始後は長期保守契約(LTSA)に基づく保守サービスを行うとともに、火力発電設備の運転を最適化する革新的なデジタルソリューションサービスMHPS-TOMONI®による支援も実施する。ガスタービンについては高砂工場(兵庫県高砂市)で本体部品や補機を製作し、MHPS米国法人の生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)で組み立てを行う。蒸気タービンおよび発電機については日立工場(茨城県日立市)で製作する。

 今回採用されたJAC形ガスタービンは、タービン入口温度1,600℃を実現したJ形ガスタービンをベースに、世界で初めて強制空冷式燃焼器を導入し、さらなる高効率化と運用改善をはかったもの。排熱利用による蒸気タービン発電との複合サイクルで、発電効率64%、信頼性99.5%に達する。温室効果ガスの削減にも寄与する当社の主力機種として、2016年12月の市場投入以来世界中で受注活動を優位に展開している。

 MHPSは、今回の受注を弾みとして、北米をはじめ世界各地で主力であるJ形ガスタービンを中核とする高効率で環境に優しいGTCC発電設備の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、エネルギーの低炭素化を促進することで地球環境の保全に貢献していく。

(注)PJM(Pennsylvania、New Jersey、Marylandの略を組み合わせ)は、米国東部地域における独立電力系統運用機関のことで、卸電力市場の管理等を手掛けている。

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