日本貿易保険(NEXI)、アルゼンチン風力発電事業案件の再保険引受

・多数国間投資保証機関(MIGA)との再保険分野における協力協定締結後引受第1号案件

 日本貿易保険(NEXI)は7月5日、アルゼンチンにおいて、三井物産が34%出資する風力発電事業に関し、世界銀行グループの多数国間投資保証機関(Multilateral Investment Guarantee Agency(MIGA)、本部:米国ワシントンD.C.)に対する再保険の引受を決定したと発表した。

 NEXIは、MIGAが引き受ける、アルゼンチン政府による収用リスク、戦争・内乱リスク及び契約違反リスクに対して、再保険を供与することにより、南米地域での本邦企業の出資参画を支援する。

 案件は、昨年5月に締結したMIGAとの再保険分野における協力協定を適用する第1号案件となる。

 同事業は、Vientos Los Hercules S.A.がアルゼンチンの首都ブエノスアイレスの南西約1,500kmに位置するサンタクルス州ピコ・トルンカド市付近の350ヘクタールの敷地に、総発電容量97.2MWの風力発電設備(3.6MWの風車27本で構成)を建設し、20年にわたり、アルゼンチン卸電力市場運営会社であるCAMMESAに売電するもの。アルゼンチン政府は、2015年にエネルギーに関する新たな法律を制定し、国内の再生可能エネルギー供給率を2025年までに20%とすることを目指している。同案件は、この目標達成に向けアルゼンチン政府により実施された国際入札プロセス「RenovArプログラム」の一つでもあり、目標達成に資することが期待される。

 NEXIは、今後も日本の政策金融機関として、南米地域への本邦企業の進出及び事業拡大を積極的に支援していく。

 ニュースリリース