日本貿易保険(NEXI)は6月25日、ロシア連邦において東洋エンジニアリング(TOYO)がIrkutsk Polymer Plant(IPP)から受注したエチレン・ポリエチレンプラント輸出案件について、貿易一般保険の引受を決定したと発表した。
同プロジェクトは、IPPの100%親会社でロシアでも有数のエネルギー企業であるIrkutsk Oil Company(INK)が所有する油田において、これまで燃焼処理されていた随伴ガスを化学品原料として有効活用するため、イルクーツク州ウスチクートに年産65万トンのエチレン及びポリエチレンプラントを建設するもの。TOYOは、同プロジェクトの設計、機器資材の調達及び試運転助成業務を担う。
同プロジェクトは、TOYOがINKとGeneral Engineering Service Agreement(包括技術契約)を2011年に締結し、事業近代化支援を実施してきた結果、資源の有効活用と環境負荷軽減の両面から、事業の有効性が確認され、2018年9月に実施された第4回東方経済フォーラムにおけるTOYOとINKによる本プロジェクトに係る協力協定の締結を経て、実現に至ったもの。
TOYOは、ロシアにおいて1960年代以降40件以上のプロジェクト実績を有している。また、TOYOはエチレン及びポリエチレンを主力商品として注力しており、同プロジェクトは、TOYOにとって、エチレンプラント建設プロジェクトとして通算47件目、ポリエチレン建設プロジェクトとしては通算26件目となる。
同プロジェクトはTOYOのロシアにおける長年の経験と、石油化学分野における信頼性が高く評価された結果であり、日本政府の推進する「質の高いインフラパートナーシップ」に資する案件。
NEXIは、今後とも日本の政策金融機関として、本邦企業による輸出を積極的に支援していく。