・最適地生産・販売を進め、受注・市場拡大を加速
日新電機(本社:京都市右京区)は5月28日、産業用装置・部品受託生産事業(以下、装置・部品事業)の拡大、日新電機グループのミャンマーでの電力機器事業基盤確立を目的として、グループ会社である日新電機タイ(本社:タイ、以下日新電機タイ)が2019年6月に日新電機ミャンマー(仮称)を設立し、2020年3月に操業開始予定だと発表した。日新電機グループの装置・部品事業の生産拠点としてはタイ、ベトナムに続き3拠点目となる。
これにより、日新電機タイをASEAN・インド地域の事業・技術統括とし、日新電機ベトナム有限会社・日新電機ミャンマーを各国の現地市場参入拠点と位置づけ、各拠点の特徴(労働費差・生産形態)を活かし最適地生産・販売を進め、2020年度装置・部品事業の売上高100億円を目指す。
ミャンマーでは近年、投資環境の整備が進み、ASEANの中で産業の伸びが大きく期待されている。人件費も非常に低く安価な労働力の確保が期待できることから、日系外資企業も多く進出しており、進出した企業向けの装置・部品などへの需要が期待できる。さらに経済発展により電力需要も増えており、同国は2030年に電化率100%を目標(2018年度電化率40%)としていることから、配電分野への投資が期待でき、電力機器需要の拡大が見込まれている。
■装置・部品事業の概要
板金溶接、切削加工、表面処理から組み立てまで、社内一貫生産であらゆる産業の装置・部品をタイ・ベトナムコストで受託生産
■ミャンマー進出の目的
1.装置・部品事業の拡大(タイ・ベトナムに次ぐ第三の生産拠点)
①装置・部品事業としての競争力の向上
ミャンマーの安価な労働力を活用し、日新電機タイ・日新電機ベトナムからの委託加工(実装装置フレーム、溶接品など自動化が難しい金属部品)を受け持ち、グループ全体での受注拡大を図る。
②ミャンマー進出の日系企業への部品・設備の供給
発展するミャンマーに進出している日系装置メーカー向け部品や工場付帯設備、および経済発展に伴い拡大の期待できる建築用鋼材・部品の供給など。
2.ミャンマーの電力機器市場への参入に向けた探索
販売拠点設置・現地企業との協業により、ミャンマーにおける電力機器ニーズ拡大の機会を迅速に捉え、今後拡大が期待される電力機器市場への参入の足がかりとする。
<新会社の概要>
名称:Nissin Electric Myanmar Co., Ltd.(仮称)
代表者:代表取締役社長 天海秀樹
(日新電機株式会社常務執行役員、日新電機タイ株式会社社長)
所在地:ミャンマーティラワ経済特区工業団地
(ヤンゴン市内より南東に約20キロメートル)
設立時期:2019年6月予定
資本金:1,500千USドル (165百万円)※1 ※1 1USドル=110円換算
出資比率:日新電機タイ株式会社 55%、日新電機株式会社 40%、他 5%
事業内容:装置・部品の受託加工および電気機器の製造
<日新電機タイ株式会社の概要>
名称:日新電機タイ株式会社(Nissin Electric(Thailand)Co., Ltd.)
代表者:代表取締役社長 天海 秀樹(日新電機株式会社常務執行役員)
所在地:パトゥムタニ県ナワナコン工業団地内(バンコク市内より北へ約50キロメートル)
設立:1987年10月
資本金:335百万バーツ(11.4億円)
事業内容:
(1) 産業用装置・部品受託加工事業
(2) 電力機器事業
(3) 薄膜コーティングサービス事業
従業員数 : 667人(2019年3月現在)
<日新電機ベトナム有限会社の概要>
名称:日新電機ベトナム有限会社(Nissin Electric Vietnam Co., Ltd.)
代表者:代表取締役社長 生方 寛之
所在地:バックニン省ティエンソン工業団地(ハノイ市内より北東へ約30キロメートル)
設立:2005年11月(2006年稼働開始)
資本金:7,640千USドル (8.4億円)
出資比率:日新電機株式会社 78%、日新電機タイ株式会社 22%
事業内容:産業用装置・部品受託加工事業
従業員数:541人(2019年3月現在)
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