日立金属は5月27日、EPB(*)用ハーネスの旺盛な需要に応えるために、ベトナム拠点にハーネス用ケーブルの製造設備を導入するとともに、タイ拠点のEPB用ハーネスの生産能力を増強すると発表した。
EPBはスイッチ操作で電気的にタイヤを固定させる機構で、従来の機械的なレバーとワイヤーによるパーキングブレーキに置き換わる制動システム。EPBは、機械式レバーが不要であるため運転席まわりのスペースを有効に利用できるようになることや、坂道発進においてはアクセルを踏むことでパーキングブレーキが自動解除されるため車両後退を防止できるなど、安全性・利便性の向上に大きく貢献する。
近年、ハイブリッド車や電気自動車に代表されるように、環境負荷低減・省エネルギー化を目的として駆動系および制御システムの電動化が進められている。EPBも安全性・利便性向上の一要素として年々、搭載車種が増えている。
こうした中、日立金属は、EPB用ハーネスの旺盛な需要に応えるために生産能力を増強する。具体的には、Hitachi Cable Vietnam Co., Ltd.(以下、HCV)にハーネス用ケーブルの製造設備を導入するとともに、Hitachi Metals (Thailand) Ltd.のEPB用ハーネスの生産能力を増強する。ハーネス用ケーブルの製造拠点にHCVが加わることで、BCP対応も含めたハーネスの安定供給化が図れる。
今後、日立金属グループは顧客ニーズに合致したグローバル生産体制の整備・強化をさらに進め、自動車電装部品事業の2025年度の売上規模7割増(2018年度比)をめざす。
<投資の概要>
(1)対象拠点:
・Hitachi Cable Vietnam Co., Ltd.(ベトナム・ハイズン省)
・Hitachi Metals (Thailand) Ltd.(タイ・アユタヤ市)
(2)完成時期 2020年度上期
*1 Electrical Parking Brake(電動パーキングブレーキ)の略。
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