ヤマハ発動機、フィリピンで二輪車の新工場棟-年産能力は倍増の80万台

・2020年7月稼働予定、拡大するフィリピン二輪市場に対応

 ヤマハ発動機は5月24日、フィリピンにおける二輪車のさらなる販売拡大に対応するため、同国バダンガス州のリマ工業団地内で二輪車の製造・販売を行っているヤマハ・モーター・フィリピン(Yamaha Motor Philippines, Inc. 略称:YMPH)の生産能力を増強すると発表した。

 今回の計画では、同敷地内に新しい工場棟(画像は完成イメージ)を建設し、年間の生産能力を現在の40万台から80万台まで引き上げる。また、中長期的な目標として、フィリピンにおける販売台数100万台(輸入完成車を含む)を目指す。なおこの新工場棟は2019年5月に着工し、2020年7月の稼働を予定している。

 2018年のフィリピンにおける二輪車総需要は、前年比14%増の約226万台(同社調べ)となっており、今後も需要は拡大すると見込まれている。

 ヤマハ発動機は1962年にフィリピンに進出し、二輪車の販売を開始した。2007年からはヤマハ発動機100%出資の子会社YMPHを設立して二輪車の製造も開始し、市場変化にスピーディーに対応できる体制を構築してきた。ヤマハ発動機の販売台数も2008年の約7万台に対して、2018年には約54万台にまで拡大している。

 なお、ヤマハ発動機は昨年12月に発表の新中期経営計画において、アセアン市場を引き続き重要市場の一つとして位置づけ、さらなる収益基盤の強化に取り組んでいくこととしている。今回のフィリピンにおける二輪車生産能力増強は、この取り組みの一環。

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