アイダエンジニアリングが5月14日に発表した2019年3月期(2018年度)連結業績によると、売上高は、米州以外での自動車関連向けプレス機械の売上増加や㈱REJの新規連結効果等により、過去最高の840億82百万円(前期比13.8%増)となった。利益面は、原価率の上昇等により営業利益が55億61百万円(11.9%減)、経常利益は為替差損益の改善等があったものの58億80百万円(0.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は46億34百万円(同3.2%減)となった。
また、受注高は過去最高を記録した昨年度の反動等で大口受注が減少し、756億94百万円(前期比9.0%減)、受注残高は509億32百万円(14.1%減)となった。
*カッコ内は特に断わりがない限り前期比。
2018年度における世界経済については、前半まで堅調な成長を見せたものの、後半からは先進国・新興国ともに主要国での減速傾向が鮮明となっている。今後も主要国経済の減速に加え、貿易摩擦、イギリスのEU離脱問題等、国内外で景気の下振れリスクは拭えない状況。鍛圧機械製造業界は、国内、海外ともに受注が増加し、2018年度の受注は前年度比13.0%増の1,769億16百万円(日本鍛圧機械工業会プレス系機械受注額)となった。
■セグメント毎の業績
(2018年度より、報告セグメントの区分を変更しているが、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較)
<日 本>
自動車関連向けプレス機械の売上増加や㈱REJの新規連結の影響等により、売上高は512億63百万円(10.6%増)となったものの、セグメント利益は原価率上昇等により、24億31百万円(29.8%減)となった。
<中 国>
自動車関連向けプレス機械の売上増加により、売上高は139億09百万円(47.1%増)となり、セグメント利益は増収と粗利率改善により7億23百万円(222.4%増)となった。
<アジア>
自動車関連向け中・小型プレス機械の売上増加等により、売上高は96億49百万円(9.6%増)となったものの、セグメント利益はマレーシア工場の原価率上昇等により13億98百万円(12.4%減)となった。
<米 州>
自動車関連向け中・大型プレス機械の売上減少等により、売上高は166億25百万円11.7%減)となり、セグメント利益は減収及び原価率上昇等により6億93百万円(42.0%減)となった。
<欧 州>
自動車関連向けプレス機械やサービスの売上増加等により、売上高は154億85百万円(5.6%増)となったものの、セグメント利益は原価率上昇等により4百万円(96.1%減)となった。
■2020年3月期(2019年度)の見通し
2020年3月期(2019年度)の見通しについては、売上高は、2018年度における中・大型プレス機械売上増の反動等により前期比6.0%減の790億円、営業利益は、低粗利案件の剥落や製品ミックス改善等により販管費の増加を吸収し、同14.2%増の63.5億円、経常利益は同10.5%増の65億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0.3%増の46.5億円を予想している。
なお、この見通しについて適用する為替レートは、1米ドル=109円、1ユーロ=122円を前提としている。
決算説明資料(予定)
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