古河機械金属、機械3部門売上は5.6%増の776億円、19年度は842億円見込む

 古河機械金属が5月9日に発表した2019年3月期(2018年度)連結業績による産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、前期比5.6%増の775億80百万円(前期比41億27百万円増)、営業利益は同29.2%増65億67百万円(前期比14億84百万円増)となった。2020年3月期(19年度)の機械3部門売上高は、前年度比8.5%増の842億円を見込む。

古河機械2019年3月期機械3部門データ

<産業機械>

 中間貯蔵施設(福島県双葉郡双葉町)向け破砕機やスクリーン、造粒機などのマテリアル機械が増収となったほか、大型プロジェクト案件で、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤ、小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備、特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)のほか、新たに受注した中間貯蔵施設(福島県双葉郡大熊町)向けベルトコンベヤについて出来高に対応した売上高を計上し、増収となった。産業機械部門の売上高は、前期比13.2%増の179億71百万円(前期比20億99百万円増)、営業利益は同107.8%増の20億88百万円(前期比10億83百万円増)となった。

<ロックドリル>

 国内では、熊本地震復旧・復興工事、北海道整備新幹線工事向けなどトンネルドリルジャンボの出荷は好調で、また、堅調な建設投資を背景に油圧ブレーカ、油圧圧砕機、油圧クローラドリルの需要が増加し、増収となった。海外では、北米において、油圧ブレーカ、油圧クローラドリルの出荷が好調で、増収となったが、北米を除く海外売上は減収となった。ロックドリル部門の売上高は同0.6%増の303億72百万円(前期比1億72百万円増)、営業利益は同5.2%減の16億89百万円(対前期比92百万円減)となった。

<ユニック>

 国内では、3月に実施された移動式クレーン構造規格の一部改正もあり、主力製品であるユニッククレーンの出荷が増加したほか、ミニ・クローラクレーン、ユニックキャリアの出荷も好調で、増収となった。海外では、主として、中国におけるユニッククレーン、欧米におけるミニ・クローラクレーンの出荷がいずれも好調で、増収となった。ユニック部門の売上高は同6.8%増の292億37百万円(前期比18億55百万円増)、営業利益は同21.5%増の27億89百万円(前期比4億93百万円増)となった。

■機械3部門の2020年3月期見通し

 2020年3月期の通期業績予想については、産業機械部門では、マテリアル機械や大型プロジェクト案件の工事進捗などにより増収となり、ロックドリル部門では、主として、海外における油圧クローラドリルや土木・鉱山向けドリルジャンボなどの出荷増により、増収となる見込み。また、ユニック部門では、主として、国内において、移動式クレーン構造規格の一部改正に対応した販売単価の高いユニッククレーンの販売による増収や、海外におけるユニッククレーンの出荷増などにより、増収となる見込み。

 古河機械金属の2019年3月期決算短信