日立建機、CIMコンベンション2019(モントリオール)でウエンコ社がマイニング分野の将来構想を発表

 日立建機は4月26日、連結子会社であるカナダのWenco International Mining Systems Ltd.(本社:カナダ ブリティッシュコロンビア州リッチモンド/取締役社長兼CEO:Andrew Pyne (アンドリュー パイン)/以下、ウエンコ社)とともに、4月28日から5月1日までカナダ ケベック州モントリオールで開催される鉱山企業向けの見本市「CIMコンベンション2019」(以下、CIM)にダイヤモンドスポンサーとして協賛し、マイニング分野の将来構想について、ウエンコ社が、パートナーエコシステム*を中心に発表を行うと発表した。

 ウエンコ社は、2009年に日立建機が買収した、世界各地の露天掘り鉱山を中心に約150の現場に鉱山運行管理システム(Fleet Management System/以下、FMS)を導入している世界有数のFMSの開発・販売・保守を手掛ける企業。

 ウエンコ社のFMSは、日立建機がダンプトラック事業の強化の一環として取り組み、2019年度中の商用化をめざす鉱山用ダンプトラックの自律走行システム(Autonomous Haulage System/以下、AHS)のベースとなるシステム。日立建機のAHSは、世界有数の実績のあるウエンコ社のFMSに、開発したAHSを載せて運用することを基本的な開発方針としている。また、FMSは、日立建機グループのお客さまの事業課題を解決するために提供するICT・IoTソリューション「Solution Linkage®」の一翼を担っている。

 ウエンコ社は、FMSを提供することで培ってきた強みを生かし、日立建機の製品やソリューションをはじめ、さまざまな鉱山のインフラや機械、ICTシステムが連携し鉱山全体の自律化についての将来構想を持っている。

 このため、CIMでは、日立建機CTOによる「Solution Linkage®のビジョン」をはじめ、ウエンコ社によるケーススタディとして、「オーストラリアの石炭事業におけるデータ分析による事業決定と鉱山業績の向上」といった具体的な事例、今後の実用化に向けての技術的課題や日立建機グループのマイニング分野におけるIoTのビジョンといったテーマを発表する予定。

 なお、今回発表する内容も含めて日立建機の将来に向けた取り組みについては、日本でもCSPI-EXPO(会期:2019年5月22日~24日、場所:幕張メッセ)の日立建機グループブースにて「TEAM-Construction 現場の声から、ICT施工は動き出す」をテーマに伝える予定。

 日立建機グループでは、これまで身近で頼りになるパートナーとして、各地域の社会課題を解決するソリューション「Reliable solutions」の提供に取り組んできた。今後も良質な機械・ソリューションを提供し、顧客の課題である「安全性向上」、「生産性向上」「ライフサイクルコスト低減」の解決に貢献していく。

*パートナーエコシステム: あたかも生態系のように、デジタルデータを有機的につなげるエコシステムの概念をベースに、日立建機が提供する独自のオープンかつ柔軟なIoTプラットフォーム。このプラットフォーム上では、FMSを中心としたアプリケーションを展開し、顧客やビジネスパートナーのシステムを相互に連携することを可能にする。これにより、機械をはじめとするあらゆる資産のデータをつなげることで、顧客の事業課題の解決に寄与することを図る。

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