日本ロボット工業会は4月25日、ロボット統計の受注・生産・出荷実績(2019年1~3月期:【会員ベース】)を発表した。受注額は前年同期比28.7%減、生産は同11.6%減となった。前年同期が2017年比で大幅増(受注額24.2%増)だった影響もある程度考慮されるが、昨年下期から続く鈍化傾向はより鮮明となっているとしている。
~以下、発表資料
◆調査概要
「ロボット統計受注・生産・出荷実績 2019年1~3月期【会員ベース】」は、当会の産業用ロボット月別統計調査を基に作成したもので、当会の正会員及び賛助会員対象企業による実績である。
◆業況
2019年1~3月期は、受注額が対前年同期比28.7%の減少、生産額が同二桁の減少となった。前年同期が17年比大幅増(受注額24.2%増)であった影響もある程度考慮されるが、昨年下期から続く鈍化傾向はより鮮明となっている。
国内は出荷額トータルでは対前年同期比増加を維持。主要業種である電子・電気機械、自動車製造業用とも底堅く推移している。
輸出は各用途向けで減少、溶接用輸出額は2016年7~9期以来10期ぶりに200億円を切っている。主要国に目を向けると米国・中国向けに加えて、比較的堅調であった欧州においても減速となっている。一方、東南アジアは堅調に推移している。
受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。
1.受注
・受注台数(台) : 41,075(前年同期比▲35.4%) 【3四半期連続の減少】
・受注額(億円) : 1,560(同▲28.7%) 【2四半期連続の減少】
2.生産
・生産台数(台) : 42,185(前年同期比▲24.4%) 【3四半期連続の減少】
・生産額(億円) : 1,625(同▲11.6%) 【3四半期連続の減少】
3.出荷
・総出荷台数(台) : 43,089(前年同期比▲24.2%) 【3四半期連続の減少】
・総出荷額(億円) : 1,676(同▲11.3%) 【2四半期ぶりの減少】
・国内出荷台数(台): 13,233(同+2.2%) 【8四半期連続の増加】
・国内出荷額(億円): 582(同+4.3%) 【2四半期連続の増加】
・輸出台数(台) : 29,856(同▲31.9%) 【3四半期連続の減少】
・輸出額(億円) : 1,094(同▲17.9%) 【3四半期連続の減少】
3.1 国内出荷内訳(資料2・3)
電気機械製造業向け
・国内出荷台数(台) : 3,600(前年同期比+8.2%) 【9四半期連続の増加】
・国内出荷額(億円) : 164(同+0.5%) 【3四半期ぶりの増加】
自動車製造業向け
・国内出荷台数(台) : 4,829(前年同期比▲3.0%) 【7四半期ぶりの減少】
・国内出荷額(億円) : 205(同+1.3%) 【2四半期連続の減少】
3.2 輸出内訳(資料1・3)
電子部品実装用
・輸出台数(台): 2,388(前年同期比▲17.1%) 【2四半期ぶりの減少】
・輸出額(億円): 421(同▲10.7%) 【2四半期ぶりの減少】
溶接用
・輸出台数(台): 6,802(前年同期比▲29.5%) 【4四半期連続の減少】
・輸出額(億円): 180(同▲25.6%) 【4四半期連続の減少】