コーセー、山梨県南アルプス市に新生産拠点を建設-投資額150~250億円/2021年度稼動予定

 ㈱コーセー(本社:東京都中央区)は4月26日、山梨県南アルプス市に新たな生産拠点(仮称:南アルプス工場:画像:完成イメージ)を建設することを決定したと発表した。

 現在、コーセーは、『世界で存在感のある企業への進化』を目指すVISION2026の実現に向け、積極的な事業展開を進めている。近年の国内外で拡大する化粧品需要に対し、2017年に群馬工場(群馬県伊勢崎市)内に新生産棟を稼動、2018年には狭山工場(埼玉県狭山市)を再整備し、生産能力拡大を図ってきた。今後の需要拡大に向け、中長期で安定的に対応できる生産供給と品質管理体制の構築に取り組む。

 各生産拠点のフレキシブルな活用により、高品質で競争力の高い製品の確実でタイムリーな供給と、在庫・コストの低減等により、さらなる経営基盤の強化に繋げていく

 南アルプス工場(仮称)は、南アルプス山脈で育まれた清澄な水と美しい自然に囲まれた環境の下、ISO22716化粧品GMPに準拠した生産環境を持ち、万全な品質保証体制の中で生産することで、新たな価値を加え、経済性・機能性に優れた環境配慮型の工場として整備する。配置される生産設備はスキンケア・ヘアケア製品を中心とし、今後の需要拡大へのスピーディな対応が可能となる工場を目指す。

 また、ここで働く社員のモチベーション向上に繋がる快適で充実した職場環境の整備、さらにIoT/AI活用により創業以来、既存工場で蓄積された「モノづくり」熟練技能のデジタル化による技術伝承や、研究所の開発データをシームレスに共有するインフラ環境を整備し、各拠点間のシナジーを最大化する「モノづくり」拠点を実現させる。

 なお、コーセーは工場周辺の恵まれた自然との共生を目指し、地域の方々と連携しながら、水資源を育む森林を守る活動にも積極的に取り組んでいく。

<南アルプス工場(仮称)の概要>

建設予定地:山梨県南アルプス市

敷地面積:111,525㎡

主要用途:化粧品工場(大ロット スキンケア・ヘアケア製品中心)

生産能力:1億個~

投資額:150~250億円

稼働予定:2021年度

■山梨県南アルプス市について

 山梨県は世界文化遺産の富士山をはじめ、南アルプス、八ヶ岳、奥秩父などの山々に囲まれている。山に降る雨や雪は、森林を潤しながら伏流水となり、この一帯は”天然の水がめ”と呼ばれるほど豊富で美しい水を有している。その山梨県の西側、南アルプスユネスコエコパークに属する南アルプス山麓に位置する同市は、美しい自然に囲まれた地域。また、果樹栽培が盛んに営まれ、春から秋にかけてたくさんのフルーツが実る果樹園は、この地域を代表する景色であり、まさに、きれいな水と自然にあふれ、空気のおいしい街と称するにふさわしい理想的な場所である。

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