三菱ケミカル、米国でEVOH「ソアノール」の能力を増強

 三菱ケミカルは4月23日、食品包装材などに使われるエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(以下「EVOH」、製品名:ソアノール™)について、連結子会社であるNoltex,L.L.C.(本社:米国テキサス州)において3,000トンの能力増強を実施し、同拠点の生産能力を4.1万トンとすると発表した。2020年夏の稼働を予定している。

 EVOHは高いガスバリア性を有しており、食品包装材として用いることで、食品の風味や品質を長持ちさせ、食品廃棄物の削減に貢献することが可能。近年のライフスタイルの変化による個包装化の進展、また防腐剤や食品添加物削減のニーズの高まりに加え、新興国市場の成長を背景にEVOHの需要は世界的に拡大しており、今後も堅調な伸びが見込まれている。

 三菱ケミカルは、日本(岡山県倉敷市)、米国、英国(英国ヨークシャー・アンド・ザ・ハンバー地域)の3極にEVOH「ソアノール™」の製造拠点を有し、世界有数の市場シェアを獲得している。今回の能力増強により、食品包装材の旺盛な需要を取り込み、更なる事業拡大を進める体制を整える。三菱ケミカルは今後も、需要の伸びを捉えた増産だけでなく、グループとしての提案力、総合力を最大限に活かして食品包装に関するソリューションを提供し続けることで、同事業の展開を加速させていく。

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