・市場調査レポート(米国マッコイ・パワー・レポート)により明らかに
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は4月10日、2018年における排煙脱硫装置(FGD:Flue Gas Desulfurization)の世界市場で、トップシェアとなる61.5%を獲得したと発表した。有力市場調査レポート(注)により明らかとなったもので、2014年から5年間の累計でも設備出力4,150万kWで世界最大シェア40%を獲得した。
MHPSは、三菱重工業および㈱日立製作所が開発・蓄積してきた火力発電設備における環境技術を結集し、FGDをはじめ、脱硝装置、集じん装置といった総合排煙処理システム(AQCS:Air Quality Control System)を一貫して提供できる能力を有しており、一社単独で提案・提供できる世界唯一のメーカーとして基盤を固めてきた。世界最高レベルの環境技術で、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、および煤じんなどの大気汚染物質を大幅に抑制し、地球環境の改善に大きく貢献している。
FGDについては、これまで世界市場で300基を超える納入実績を有している。また、経済発展とともに先進的なAQCSに対する需要が高まる国・地域に対する技術供与・指導や、これらの技術を船舶用の脱硫装置に生かした製品を三菱造船株式会社と共同で開発する等、事業展開を進めている。
MHPS社長兼CEOの河相 健は、次のように述べている。「2018年の10万kW以上のガスタービン市場におけるシェア1位獲得に続き、FGDにおいても例年にも増して圧倒的なシェアを獲得できたことを誇りに思います。今後も顧客のニーズを的確に把握しながら技術を磨き、環境に優しい総合技術を提供することで業界をリードしていきます」。
MHPSは、高い市場シェアを獲得するに至った顧客からの強い支持を励みに、世界各地でガスタービンやAQCSの普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、エネルギーの低炭素化を促進し地球環境の保全に貢献していく。
(注)世界の発電事業に関する詳細な市場調査資料を提供している米国のマッコイ・パワー・レポート(McCoy Power Report)における「Technology Owner」(技術提供先を含む)の数値に基づいており、出力5,000kW以上の火力発電設備に設置されたFGDが対象となっている。