日本精工、過酷な使用環境に適応する圧延機ワークロール用軸受の販売開始

・軸受の長寿命化により使用資源を減らしCO2削減に貢献

  日本精工(NSK)は4月2日、製鉄設備に使用される圧延機*1ワークロール用の新製品「長寿命・耐水グリース密封型四列円すいころ軸受」の販売を開始したと発表した。同製品は、新開発グリースを採用することによって、過酷な使用環境により軸受内に水が浸入する場合において、寿命延長が可能となった。また、長寿命化により軸受の製造・廃棄する際に発生するCO2 の削減を図るとともに、設備の稼働率向上、メンテナンスコストの削減に貢献する。

 製鉄設備の圧延機ワークロール用軸受 (図2)は大きな荷重を受けた状態で、高速回転で使用され、かつ高温で更に水、鉄粉が混入するなど過酷な環境で使用される。特に冷却水が軸受内に浸入し潤滑不良を起こし、早期損傷(はく離*2、焼付き、錆など)が発生する場合がある。その対策として密封設計とともに水混入侵入の影響を最小化するグリース技術を活用した製品開発を進めてきた。

*1) 圧延機(図1)は二つのロール間に高熱又は常温の金属を通して所定の形状に仕上げる設備。

*2) 材料疲労によって金属表面がウロコ状に剥がれる現象。

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