ヤンマー(本社:大阪市北区)は4月2日、2019年より量産を開始する高出力産業用新エンジン「4TN107FHT」と「4TN107FTT」の2機種において、2020年から施行される新しい欧州ノンロードディーゼル第5次排出ガス規制(通称:EU StageⅤ)の認証を2019年3月11日に取得したと発表した。
両エンジンは、2019年4月8日から14日まで、ドイツのミュンヘンで開催される「bauma2019 (国際建設機械見本市)」で展示する。
■欧州ノンロードエンジン第5次排出ガス規制(EU StageⅤ)の概要
欧州におけるノンロード移動機械に搭載されるエンジンに対する新しい排出ガス規制で、通称EU StageⅤと呼ばれ、エンジン出力値により2019年から2020年にかけて規制開始となる。この規制では、従来対象外となっていた19kW未満のディーゼルエンジンも新たに規制対象となる。
19kW以上は、NOx※1やPM※2の規制値が一段と厳しくなると共に、新たにPN※3規制が追加され、概ね現時点で、世界で最も厳しい排出ガス規制となる。
エンジン機種により、市場において稼動するディーゼルエンジンの排出ガス制御部品に万一不具合が生じた場合、および不正改造が行われた場合は、エンジンの運転を制限する制御が新たに必要となる。
■「bauma2019」出展について
展示ブース:Hall A4 Stand 425
展示するエンジン
・4TN107FHT(シングルターボ) 排気量:4.6L、出力:90-110 kW
・4TN107FTT(ツーステージターボ)排気量:4.6L、出力:127-155 kW
画像:<「4TN107FTT」のツーステージターボ仕様 >
※1NOx:一酸化窒素(NO)・二酸化窒素(NO2)など窒素酸化物の総称。
※2PM:パティキュレートマターの略。ススなどの浮遊粒子状物質。
※3PN:パティキュレートナンバーの略。従来の排出ガス内に含まれる一定単位あたりの粒子状物質の重量を規制するPM規制とは別に、一定単位あたりに含まれる粒子数の規制。
■ヤンマーについて
1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した。以来、産業用ディーゼルエンジンを事業の柱とし、さまざまな市場へ商品・サービス・ノウハウを融合したトータルソリューションを提供する総合産業機械メーカー。小型エンジン、大型エンジン、農業機械・農業施設、建設機械、エネルギーシステム、マリン、工作機械・コンポーネントの7事業を有し、グローバルにビジネスを展開している。
「自然と共生し、食料生産とエネルギー変換の分野でお客様の課題を解決するとともに、未来へつながる社会とより豊かな暮らしへの貢献」をミッションステートメントに掲げ、世界の「都市」「大地」「海」の事業フィールドで、資源循環型社会”A SUSTAINABLE FUTURE”実現への貢献を目指している。
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