IHI、2019年度入社式-満岡次郎社長が訓示

  ㈱IHI:2019年4月1日-

 ㈱IHIは4月1日、本社ビル(所在地:東京都江東区豊洲)において、2019年度入社式を行い、IHIグループの新入社員430名を迎え入れました。入社式における社長 満岡次郎(みつおかつぎお)の挨拶要旨は次のとおりです。

① 「安全と品質は、すべてに優先する」

 本日社会人としての第一歩を踏み出し、新たにIHIグループに入社された皆さんには、航空エンジンの整備事業にかかわる品質不適合の報道で、大変ご心配をされたことと思います。

 「ものづくり」のIHIグループにとって、「安全と品質」はすべてに優先すべきものです。現在、私が先頭に立ち、再発防止の徹底を早期に実現させ、すべてのステークホルダーの皆さんからの信頼回復を果たすべく、対応を進めています。

 「安全と品質は、すべてに優先する」、IHIグループの一員となった皆さんに、ぜひ、肝に銘じていただきたいと思います。

    ② 日々の努力とフレッシュな感性で「変える」を加速させよう

 1853年の創業以来、160年以上にわたり「ものづくり」を通じて社会に貢献してきたIHIグループは、「技術をもって社会の発展に貢献する」を経営理念の一つとしています。積み上げてきた技術と人材の力によって、「ものづくり」への飽くなき挑戦を続けることで、世界中の人々が安全で豊かに暮らせる社会を実現することが、私たちIHIグループの使命です。

 昨今、私たちを取り巻く世の中や産業界では、AIやIoTに代表される技術革新の想像を超えた加速や脱CO2・循環型社会のような持続可能な社会の実現に向けた要求の高まりなど大きな変化が起こっています。こうした大きな環境変化の中で、社会やお客さまの課題に真正面から取り組み、柔軟かつスピーディーに対応するため、IHIグループでは自らを「変える」活動を進めています。

 2019年度はIHIグループにある4つの事業領域すべてで、持続可能な社会に求められる新たな価値を創造するため、事業の変革を本格化する年、すなわち「変える」を加速させる年となります。皆さんには、経験や知識が不足しています。IHIグループの一員として、一日も早くプロフェッショナルになるため、情熱をもって、日々の地道な努力を重ねてください。一方で、皆さんは一人一人が、若い感性をもっています。全社で進めている「変える」の活動には、過去の成功体験から離れた発想が、時として必要です。ぜひ、皆さんのフレッシュな感性で、職場で声を上げていただき、「変える」を一緒に実現していきましょう。

 「変える」の加速が重要だとお話ししましたが、「変わらないもの」もあります。「安全と品質は、すべてに優先する」です。「ものづくり」のIHIグループが守るべき大原則として肝に銘じてください。

③ 三現主義を徹底し、地道なコミュニケーションの努力を重ねよう

 IHIグループには、「人材こそが最大かつ唯一の財産である」というもう一つの経営理念があります。人材の成長なくして、会社の成長はありません。IHIグループの中で、社会人としての人生を歩みだし、成長していく皆さんに、私から2つのキーワードをお伝えします。「三現主義」と「コミュニケーション」です。これは、入社したばかりの皆さんだけでなく、日ごろから、IHIグループの経営幹部にもお願いしています。「安全と品質」の徹底や、「変える」の加速も、「三現主義」と「コミュニケーション」なくしては実現不可能と考えています。

 迷うことなくすぐに現場に出て、現物をしっかり見て、現実がどうなっているか正しく認識する三現主義がすべての出発点です。現場・現物・現実の三現主義を徹底してください。

 コミュニケーションは難しいテーマです。自分の「伝えた」と、相手の「理解した」の間には、大きなギャップがあります。何度も何度も、誠意と情熱をもって話し合うことなくして、実のあるコミュニケーションは成り立ちません。誠意を込めて情熱豊かに話し合うことで、コミュニケーションが成立し、お互いに、信頼と尊敬が生まれます。信頼と尊敬、互いの関係形成には地道なコミュニケーションの努力が必要です。

 皆さんには、ぜひ、「三現主義」、「コミュニケーション」をキーワードに、IHIグループでの成長を期待します。

④ 新しいIHIの歴史を作り上げていこう

 皆さん一人一人の若い感性を活かし、私たちとともに、新しいIHIの歴史を作り上げていきましょう。皆さんの今後の成長と大いなる活躍を心から期待しています。一緒に頑張りましょう。

 ニュースリリース

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