国際協力銀行(JBIC)、日立造船のスウェーデン法人が実施する廃棄物処理事業に融資

・質高インフラ環境成長ファシリティの一環として、日本企業の海外事業展開を現地通貨建てで支援

 国際協力銀行(JBIC)は4月1日、3月28日、「質高インフラ環境成長ファシリティ」(QI-ESG)の一環として、日立造船グループのスウェーデン法人HZI Jönköping Biogas AB(以下「HZI Jönköping Biogas」)との間で、融資金額約120百万スウェーデン・クローナ(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結したと発表した。融資は、民間金融機関との協調融資によるものであり、協調融資総額は約242百万スウェーデン・クローナ。なお、今回の融資はJBICにとって初となるスウェーデン・クローナ建て融資。(1スウェーデン・クローナは約12円)

 融資は、HZI Jönköping Biogasがスウェーデンのヨンショーピング市において、メタン発酵技術を用いた廃棄物処理プラント(年間廃棄物処理能力40,000トン、同バイオガス生成能力35,000MWh)を建設の上、20年間に亘って廃棄物処理及びバイオガス販売を行うための資金を融資するもの。

 日立造船は、廃棄物処理・発電プラントのEPC(設計・調達・建設)受注数で世界トップクラスの実績を有する企業。今回の融資は、日立造船グループが廃棄物処理分野でスウェーデンにおいて初めて事業投資を行うものであり、今後の一層の海外展開を図る上で重要な布石と位置付けられている。融資は日立造船グループが、その高い技術力を用いて長期に亘り運営・管理に携わる海外インフラ事業をスウェーデン・クローナ建て融資により支援することで、日本の産業の国際競争力の維持及び向上に貢献するもの。また、HZI Jönköping Biogasが販売するバイオガスは、ヨンショーピング市内の公共輸送機関において燃料として活用される予定であり、地球環境保全にも貢献するもの。

 JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした現地通貨建て資金ニーズへの対応を含め、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業による海外インフラ事業展開を金融面から支援していく。

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