国際協力銀行(JBIC)、ペルー・ケジャベコ銅鉱山開発事業に対する融資

・日本企業による海外大型銅鉱山開発事業の支援を通じて、銅資源の安定確保に貢献

 国際協力銀行(JBIC)は4月1日、3月27日、三菱商事との間で、ケジャベコ銅鉱山開発事業を対象とした融資金額500百万米ドル限度(JBIC分)の貸付契約に調印したと発表した。融資は、民間金融機関との協調融資によるもの。

 融資は、三菱商事と資源メジャーの一つである英国法人Anglo American plcが出資するペルー法人Anglo American Quellaveco S.A.(以下AAQ)が行うケジャベコ銅鉱山開発事業に必要な資金のうち三菱商事の負担分の一部につき融資するもの。三菱商事は、ケジャベコ銅鉱山の権益保有割合(40%)相当の銅精鉱等を引き取り、日本の国内製錬所等に供給する予定。

 銅は、電線、電気電子機器、自動車、建材等の幅広い用途で使用され、日本の産業にとって必須の金属資源であり、中国やインド等を中心とする新興国でのインフラ需要の拡大やハイブリッド車・電気自動車の普及拡大に伴って、今後も世界的な需要増加が見込まれている。

 日本は銅地金の原料である銅精鉱の全量を海外からの輸入に依存しているため、長期安定的な銅資源の確保は喫緊の課題となっている。「エネルギー基本計画」(2018年7月閣議決定)においても、銅を含むベースメタルの自主開発比率を2030年に80%以上とする目標が掲げられている。融資は、日本企業が権益を有する銅鉱山の開発を支援するものであり、日本政府の政策にも沿うもの。

 JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業による鉱物資源などの重要資源の開発・取得の促進を積極的にサポートし、日本への鉱物資源の安定供給確保をファイナンス面から支援していく。

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