月島機械、福岡県「御笠川那珂川流域下水道御笠川浄化センター下水汚泥固形燃料化事業」の運営を開始

 月島機械電源開発(Jパワー)、㈱ミカサ(本社:福岡市博多区)は共同で、2018 年12 月に特別目的会社「株式会社バイオコール福岡御笠川」を設立、下水汚泥固形燃料化施設の建設と運営準備を進めてきたが、同施設が完成し4月1 日より同施設の運営を開始すると発表した。

 3社は月島機械を代表企業とする共同事業体を設立、「御笠川那珂川流域下水道御笠川浄化センター下水汚泥固形燃料化事業」に関する契約を福岡県と締結していた。同事業は、下水汚泥の低温炭化燃料製造技術を用い、施設の設計・施工・維持管理・運営・燃料化物販売・石炭火力での混焼利用まで一貫体制で実施する、下水汚泥燃料化リサイクル事業。これによって、長期安定的な事業運営を展開し、下水汚泥の資源化を促進するとともに、温室効果ガスの削減による地球温暖化防止に貢献することを目的としている。

 事業は、福岡県が御笠川那珂川流域下水道御笠川浄化センターにおいて、バイオマス資源である下水汚泥から燃料化物を製造し、石炭の代替燃料として有価で供給する事業。今後は、㈱バイオコール福岡御笠川が2019年4 月より20 年間にわたり同施設の維持管理・運営及び同施設で製造される燃料化物の買取りを行い、燃料化物はJ パワーの石炭火力発電所において石炭と混焼利用する計画。

 月島機械は、下水汚泥を石炭代替燃料に転換し有効利用を可能とする“低温炭化技術”により、地球温暖化防止に貢献する下水汚泥燃料化事業の普及拡大に向けて積極的に取り組んでいく。

■下水汚泥固形燃料化事業の概要

 同事業は、御笠川那珂川流域下水道御笠川浄化センター(福岡県福岡市博多区那珂4 丁目5-1)において、福岡県がバイオマス資源である下水汚泥から燃料化物を製造し、石炭の代替燃料として有価で供給する事業で、燃料化施設の設計・施工・維持管理運営・燃料化物買取りを一括して民間事業者に委託するDBO(Design:設計、Build:施工、Operate:運営)方式が採用されている。

<施設概要>

処理方式:低温炭化方式

施設能力:脱水汚泥100t-wet/日×1基

計画汚泥処理量:水汚泥 約30,000t-wet/年

燃料化物製造量 約3,800t/年(年平均生成量)

燃料化物性状:位発熱量 14.1 MJ/kg

事業期間:設計・施工 契約終結日 ~2019 年3 月

     維持管理・運営 2019 年 4 月 ~2039 年3 月(20 年間)

温室効果ガス削減量:約5,800 t-CO2/年* (月島機械試算)

【内訳】 下水処理場 約 900 t-CO2/年

火力発電所 約4,900 t-CO2/年

(* 一般家庭 約1,100世帯/年のCO2排出量に相当)

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