住友商事・フジタ・日本信号、ミャンマー国鉄からヤンゴン・マンダレー鉄道整備事業CP101工区を約180億円で受注

・パズンダン駅からバゴー駅区間の改修整備

 住友商事㈱フジタおよび日本信号のコンソーシアムは3月22日、ミャンマー国鉄からヤンゴン・マンダレー鉄道整備事業のフェーズ1であるCP101工区(パズンダン駅~バゴー駅区間)の整備事業を受注したと発表した。

 ヤンゴン・マンダレー線はミャンマー最大の商業都市であるヤンゴン、首都ネピドーおよび第二の商業都市マンダレーを結ぶ全長約620キロメートルの鉄道。ヤンゴン・マンダレー線は、旅客や貨物の輸送需要が高まる一方、既存施設や設備・車両の老朽化による影響で列車運行速度の低下・遅延や脱線事故などが生じ、輸送サービスの向上が課題となっている。

 同事業は、国際協力機構とミャンマーとの有償資金協力に基づき計画された日本国政府開発援助事業。ヤンゴン・マンダレー線のうち、CP101工区(約71キロメートル)の軌道・土木・橋梁・構内・信号一式・通信一式の改修工事を行う。既存路線の老朽化したインフラや周辺設備を改修することで、ミャンマーの鉄道の安全性と運行速度向上に寄与し、列車の運行速度向上や旅客・貨物の輸送能力増強の礎になる事業。2019年4月以降に着工、2023年3月の完工予定で、契約金額は約180億円。

 住友商事は、これまでに国内外で積極的に鉄道関連ビジネスを展開しており、東南アジア、米国、東アジアを中心に数多くの鉄道建設案件、車両輸出案件を手掛けてきた。住友商事は、豊富な経験を活かして本事業の着実かつスムーズな契約履行を推進していく。

 フジタは、総合建設会社として高度な施工技術と高品質なマネジメントを総合的に提供することにより国内外での鉄道建設事業にも多数参画している。近年国外では、台湾、マレーシア、フィリピン、カタールなどで鉄道関連建設プロジェクトの施工実績を有している。同事業へも、これまでの実績から積み上げた専門性を駆使し、総力を結集して高品質な施工を行っていく。

 日本信号は、アジアを中心とした諸外国に信号システム・AFC(※1)システム・PSD(※2)システムを納入してきた。同事業では、電子連動装置等の信号システムを納入する。約90年の歴史の中で培ってきた「安全と信頼」の鉄道信号技術を活かし、ミャンマーの快適で安全な街づくりに貢献していく。

 同コンソーシアムは、老朽化した施設・設備の改修を通じて、鉄道輸送サービスの安全性と運行速度を向上させ、ミャンマーの経済発展と国民生活の質の向上に貢献していく。

※1:AFC=Automated Fare Collectionの略称。自動改札機や券売機などのシステム一式を指す。

※2:PSD=Platform Screen Doorsの略称。駅ホーム上に設置する転落防止柵・ドアのことで、日本ではホームドアと称する。

<プロジェクト概要>

件名 : ヤンゴン・マンダレー鉄道整備事業フェーズ1 CP101工区(パズンダン駅~バゴー駅区間 約71km

 Yangon-Mandalay Railway Improvement Project Phase I CP101

発注者 : ミャンマー国鉄

工事範囲 : 軌道工事、土木工事、橋梁工事、構内工事、信号工事一式、通信工事一式他

予定工期 : 48か月(着工は20194月以降を予定)

  ニュースリリース