東洋エンジニアリング(TOYO)は3月13日、イラク南部の国営石油会社バスラ・オイル・カンパニー(BOC)から、ファオ(FAO)原油貯蔵設備の技術検討業務を受注したと発表した。
TOYOは2012年に、BOC(当時はサウス・オイル・カンパニー)と包括エンジニアリングサービス契約を締結し、その契約のもと、イラク原油輸出計画に関する検討業務および実行体制策定業務を実施してきた。その後”イスラム国”の台頭によるイラク国内での混乱があり、業務が中断された経緯があるが、その間もBOCのTOYOへの評価は高く、こうした両社の良好な関係から今回の受注に至ったもの。
イラク政府は、ファオ原油貯蔵設備を用いて2020年に3.5mmbpd、2023年に6.0mmbpdの輸出量を目指している。今回の業務は、石油省傘下の現地企業により建設が進められている同設備の近代化を図ることで、同輸出目標量に加え、品質管理の向上、Oil Blendingに対応可能な設備に向けた具体的な道筋提示のための検討を行うもの。
実施期間は契約発効から約8ヶ月間を予定しており、TOYOのイラク案件の取り組み方針、「Of Iraq, For Iraq, By Iraq」を掲げて、BOCと共同チームで実行することで、顧客目線での解決策を提案し、業務を通じての技術移転を図る。
<受注概要>
客先:バスラ・オイル・カンパニー (Basra Oil Company / BOC)
受注者:東洋エンジニアリング株式会社
設備所在地:イラク南部バスラ地域
対象設備:ファオ(FAO)原油貯蔵設備
役務内容:建設中の設備に対する改良検討と実行計画の作成
完成予定:2019年10月