建設機械、19年度出荷は2%増の2兆4,902億円-建機工が過去最高を予測

・2018年度の出荷金額は、2兆4,359億円(前年比7%増加)の見込み。

・2019年度の出荷金額は、2兆4,902億円(前年比2%増加)と予測。

 日本建設機械工業会は2月26日、会員アンケートをベースとした建設機械出荷金額の需要予測結果を発表した。それによると、2018年度国内については排出ガス規制生産猶予終了に伴う旧型機の駆け込み需要の反動減の影響により微減するものの、輸出は好調で全体では過去最高水準と予測。2019年度については、国内・輸出とも堅調に推移し、全体では、過去最高(07年度: 2兆4,426億円)を上回る、2兆4,902億円(補給部品除く本体のみ)に達すると予測された。

 建設機械出荷金額推移と2019年需要予測(2019年2月26日)

 国内出荷:2018年度は、下期より一部機種で2014年次排ガス規制猶予期間終了に伴う旧型機需要の反動減がなくなることに加え、安定した建設投資により、油圧ショベルをはじめ9機種が増加すると見込み、下期計では、4,680億円(前年同期比9%増加)と見込まれる。

 2018年度合計では、前述の駆け込み需要の反動減の影響が上期に生じたことにより、油圧ショベルをはじめ5機種が減少し、8,538億円(前年同期比1%減少)となり、3年連続で減少すると見込まれる。

 2019年度は、オリンピック関連需要の縮小が見込まれるものの、安定した建設投資の継続と消費税増税前の駆け込み需要が想定される結果、上期計では、4,266億円(前年同期比11%増加)と予測。

 下期は、この傾向に加え消費税増税による需要減少が予想され、下期計では、4,578億円(前年同期比2%減少)と予測。この結果、2019年度合計では、8,844億円(前年同期比4%増加)となり、4年振りに増加すると予測している。

 輸  出:2018年度は、北米、欧州、アジアの3大輸出先を中心に需要が好調に推移して、下期は6機種が増加し、下期計では8,230億円(前年同期比8%増加)と見込まれる。

 この結果、2018年度合計では、1兆5,821億円(前年同期比13%増加)となり、2年連続で増加すると予測している。

 2019年度は、引き続き北米、欧州、アジア向け等の需要が堅調に推移すると予測し、上期計では7,733億円(前年同期比2%増加)、下期計では8,325億円(前年同期比1%増加」と予測。

 この結果、2019年度合計では、1兆6,068億円(前年同期比1%増加)となり、3年連続で増加すると予測している。

*この需要予測は、一般社団法人日本建設機械工業会(会長 大橋徹二:コマツ社長)が、今年1月時点で正会員である建設機械メーカー65社を対象に実施した需要予測結果をまとめたもの。予測期間とした2018年度下期と2019年度上下期の3期に関して、建設機械を10機種に区分し、国内及び海外への出荷金額をアンケート方式により予測調査をしたもので、今回で55回目。

 油圧ショベル・ミニショベルの生産出荷グラフデータ

■国内需要予測の背景(会員の見方)

公共投資:横這いが大勢を占めるも、19年度下期にかけて減少の見方が増える。

民間設備投資:横這いが大勢を占めるも、19年度下期は減少の見方が増える。

住宅投資:19年度上期は増加の見方が増えるが、下期は減少の見方が増える。

■海外需要予測の背景(会員の見方)

北米市場:19年は増加が大勢を占めるが、20年は横ばいの見方が増える。

欧州市場:19年、20年共に横這いが大勢を占める。

アジア・オセアニア(中国を除く)市場:19年は横這いが大勢を占める。20年は増加が大勢を占める。

中国市場:19年、20年共に横這いが大勢を占めるも、減少の見方が増加より多い。

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