ヤマシンフィルタ、18年4~12月売上は10%増の約106億円

 ヤマシンフィルタが2月4日に発表した2019年3月期第3四半期(2018年4~12月)連結業績によると、売上高は105億89百万円(前年期比10.0%増)となり、営業利益は15億97百万円(同5.0%増)、経常利益は15億58百万円(同5.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億40百万円(同16.8%増)となった。

 ヤマシンフィルタ2019年3月期第3四半期データ

 4~12月における主要市場である油圧ショベルを中心とした建設機械市場は、日本では、設備投資は増加基調にあるものの、公共投資は減少し、需要は前年をわずかに下回った。北米では、米中貿易摩擦の深刻化を受け、一部の米国企業業績への影響が出はじめているものの、エネルギー関連やインフラ工事関連を中心に、需要は増加した。欧州ではEU離脱問題の先行きに不透明さが残るなか、需要は堅調に推移し、東南アジアでは、インドネシアを中心に需要は全体で増加した。一方、中国では、需要は前年度と比較し増加したが、第3四半期以降、マンション建設やインフラ開発の鈍化といった変化の兆しがみられる。

 ヤマシンフィルタでは、強みである油圧ショベルの作動油回路用フィルタ製品を主軸に、新素材やIoT技術を活かしたフィルタ製品のラインナップの充実を図り、建設機械メーカーの需要拡大に努めるとともに、中国・アジア市場では、補給部品の純正率向上に建設機械メーカーと共同で取り組み、純正部品の採用率向上に努めた。更には、前期より継続的に取り組んでいる、利益創出体制の確立を企図した全社的プロジェクト「Project PAC18」を遂行し、徹底した原価及び販売管理費の管理を行うことで、収益性の改善を実現した。

■2019年3月期の業績見通し

 2019年3月期の連結業績は、売上高143億円(前期比8.6%増)、営業利益24億円(同25.6%増)、経常利益23億70百万円(同29.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益17億円(同36.0%増)となる見通し。

 2019年3月期における建設機械市場の見通しについては、前回公表(2018年11月5日)時点と比較し、建設機械需要は、米中貿易摩擦や欧州でのEU離脱問題の影響など、懸念材料があり、世界経済全体や為替動向が先行き不透明であることから、11月5日に公表した通期の業績予想を据え置いた。

 ヤマシンフィルタの2019年3月期第3四半期決算短信