㈱牧野フライス製作所が2月1日に発表した2019年3月期第3四半期(4~12月期)連結業績によると、受注は1,613億50百万円(前年同期比5.0%増)、売上高1,444億78百万円(同18.7%増)、営業利益144億76百万円(同90.6%増)、経常利益154億7百万円(同76.7%増)、純利益119億87百万円(同103.2%増)となった。
第3四半期の連結受注は前年同期比15.3%減の474億42百万円となり、上期までの増加傾向から減少に転じた。前年同期に高水準だった中国とアメリカ向けの減少が主な理由。米中の貿易摩擦により、受注の先行きは不透明で、第4四半期は、第3四半期に比べて軟調に推移する見込み。
■セグメント別の受注状況(現地通貨ベース)
<セグメントⅠ> (「個別」および国内連結子会社)
国内受注は前年同期を上回った。自動車と、半導体製造装置など一般機械の部品加工向けが堅調に推移した。第4四半期は、前年同期比でロボットと半導体製造装置の部品加工向けが減少し、自動車と一般機械向けは堅調に推移する見込み。
<セグメントⅡ> ( MAKINO ASIA PTE LTD )
アジアは前年同期を下回った。中国では、前年同期に好調だったスマートフォンの金型向け、半導体製造装置など一般機械の部品加工向けが減少したことで、下回った。自動車の金型向け、部品加工向けについては、堅調を維持している。インドでは自動車の部品加工向けで一時的に決定が先送りとなった案件があり、減少した。第4四半期は、自動車向けの受注が各地域で継続し、前年同期を上回る見込み。
<セグメントⅢ> ( MAKINO INC. )
北米は前年同期を下回った。自動車の部品加工向けは継続した。半導体製造装置、医療の部品加工向けは減少した。航空機向けは、下期に予定していた案件を第2四半期に前倒しで受注したことの反動減があった。第4四半期は、米中の貿易摩擦による顧客への影響を踏まえ、前年同期を下回る見込み。
<セグメントⅣ> ( MAKINO Europe GmbH )
欧州は、まとまった受注のあった自動車と一般機械の部品加工向けが減少し、前年同期を下回った。第4四半期は前年同期を上回る見込み。部品加工向けを中心に受注が継続すると見ている。上期に止まっていた航空機向けの案件が動き始めており、この受注獲得に努める。
■2019年3月期の見通し
2019年3月期の連結業績は、売上高1,900億円(前期比4.7%増)、営業利益176億円(同17.2%増)、経常利益183億円(同16.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益149億円(同27.4%増)と2018年7月31日公表値を据え置いている。
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