日野自動車とトランテックス、約80億円投じて古河工場内に架装工場新設

 日野自動車と日野グループの架装メーカーである㈱トランテックス(本社:石川県白山市)は1月29日、「経営戦略2025」で掲げた目指す姿の実現に向け、顧客のニーズに最適な商品をより早く提供するために、メーカー完成車の主力商品であるウィングバンのラインアップを拡充し、古河工場(茨城県古河市名崎1番地)内に架装工場を新設してシャシ生産~架装までを一貫して行うと発表した。これにより、シャシ生産から納車までのリードタイム短縮を図る。

 メーカー完成車の商品拡充においては、ウィングバン標準車をベースにニーズの高い仕様をラインアップとして取り揃えることで、短納期で提供することを目指す。さらに、古河工場内にウィングバンの架装工場を新設し、シャシ生産から架装までを一貫して行い、生産を連動させ効率化を図る。日野が生産したシャシをトランテックスが同敷地内で架装することにより、拠点間の車両陸送も不要となるため、商品の納期短縮とあわせて、現在深刻な社会問題となっているドライバー不足解消の一助になればとも考えている。

 架装工場の稼働開始は2021年を予定しており、工場建設にかかる投資額は約80億円の見込み。稼働開始時点では現行のトランテックス製ウィングバン完成車の生産から始め、同年中に新ラインアップ商品の生産も開始する計画。なお、古河の新架装工場に生産場所を移すウィングバン完成車を除いては、従来通りトランテックスの本社工場で架装を行う。

 日野は、「もっと、はたらくトラック・バス」をスローガンに掲げ、その実現に向けて「安全・環境技術を追求した最適商品の提供」「最高にカスタマイズされたトータルサポート」「新たな領域へのチャレンジ」の3つの方向性に注力している。顧客や社会にこれらの価値を継続的に提供していくために、グループを挙げてチャレンジを続けていく。

<架装工場の概要>

事業主体:株式会社トランテックス(資本構成:日野自動車100%)

建屋面積:約15,600㎡

生産品目:ウィングバン完成車、平ボデー完成車

生産能力:約6,000台/年

稼働開始:2021年予定

従業員数:約300名を予定 ※稼働開始時点

投資額:約80億円

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