三菱電機、約36億円投じて情報技術総合研究所(鎌倉市)にZEB技術の実証棟建設

 三菱電機は1月30日、情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)に、ZEB(net Zero Energy Building)関連技術の実証棟を建設すると発表した。世界的な目標である、「持続可能な開発目標(SDGs(※1))」達成に貢献する活動の一環として、今後の需要拡大が見込まれるZEBに関する省エネ技術の開発と実証実験を加速し、省エネ性に優れた快適な居住空間の実現を目指す。投資金額は約36億円で、2020年6月に稼働を開始する予定。

 ZEBとは、ビルの快適な室内環境を保ちながら、高断熱化・日射遮へい・自然エネルギー利用・高効率設備などによる省エネと、太陽光発電などによる創エネにより、年間で消費する一次エネルギー消費量がゼロ、あるいは概ねゼロとなる建築物をいう。新設する実証棟はZEBの定義の中でも、創エネによる一次エネルギー供給量で実証棟内の設備による一次エネルギー消費量をすべて賄うことができる『ZEB』を目指している。

 三菱電機は、「ZEBプランナー(※2)」として、ZEB実現を目指す事業者へのプランニングや業務支援を行うことでZEBの普及に貢献している。新実証棟の建設により、ZEB関連技術の開発を加速させ、順次事業に適用していくことで、省エネと快適な居住空間の実現に貢献していく。さらに、働く環境の効率化なども含めてビルを高度化する三菱電機の「ZEB+(R)(ゼブプラス)(※3)」の考えに基づき、技術開発を推進する。

 ※2 平成29年度に経済産業省がZEB普及のために設定した登録制度

 ※3 三菱電機が提案するコンセプト

<実証棟の概要>

所在地:神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号(情報技術総合研究所内)

面積・構造:建築面積 約2,000㎡、延床面積 約6,000㎡、鉄骨造地上4階建

主な実証内容:省エネと快適さを実現するZEB関連技術

投資額:約36億円(実証実験関連機器投資約16億円含む)

稼働開始予定:2020年6月

 ニュースリリース