住友商事と四国電力、アラブ首長国連邦シャルジャ首長国でハムリヤ・ガス焚き複合火力発電事業を実施

 住友商事四国電力は1月29日、GE エナジー・フィナンシャル・サービス(注1)およびシャルジャアセットマネジメント(注2)と共に、アラブ首長国連邦(UAE)シャルジャ首長国において、ハムリヤ・ガス焚き複合火力発電事業を実施することを決定し、2018年12月31日にシャルジャ首長国電力水庁(Sharjah Electricity & Water Authority,以下「SEWA」)との間で長期売電契約を締結したと発表した。

 この事業は、シャルジャ首長国で初となる大型火力発電事業であり、ハムリヤ地区に発電容量約180万kWのガス焚き複合火力発電所を新たに建設する。2023年(予定)の商業運転開始後、23.5年間にわたり、現地に設立した事業会社を通じて発電所の運転・保守およびSEWAに対する売電を行うBOOT方式(注3)のプロジェクト。

 EPC(注4)コントラクターにはGeneral Electric(以下「GE」)を起用し、発電機器はGE製の最新鋭ガスタービンを採用する。熱効率が高くガス消費量やCO2等の排出レベルが極めて低い効率的な複合火力設備により、環境へ配慮した発電事業を実現する。

 住友商事はUAEにおいて、現在操業中のシュワイハット S1 造水発電所(発電容量:150万kW、海水淡水化(造水)日量:46万トン)、シュワイハット S3 発電所(発電容量:160万kW)のマネジメントに携わり、保守・運営に関するノウハウを蓄積してきた。3件目となる今回の事業を通じてUAEの電力安定供給に貢献する。

 また、四国電力は、カタール国において、ラスラファン C 発電・造水事業(発電容量:273万kW、海水淡水化(造水)日量:29万トン)に、オマーン国において、バルカ3ならびにソハール2発電事業(発電容量:各74.4万kW)に参画しており、中東地域で4件目となる今回の事業に関しても、国内外の電気事業で培ってきた技術・ノウハウを活かして、着実な推進に貢献していく。

 住友商事と四国電力は互いの強みを活かし、今後、電力需要の拡大が見込まれる国々において、環境負荷の低い高効率火力発電事業や再生可能エネルギー事業に積極的に取り組むことで、各国の経済発展に貢献すると同時に地球環境の保全に寄与していく。

(注1)GE 傘下のエネルギープロジェクト向け投資を行う組織。

(注2)シャルジャ首長国財務省傘下の投資企業。

(注3)BOOT方式:Build Own Operate Transferの略。事業会社が施設を建設、所有、一定期間管理・運営を行い、資金を回収した後、公共側に施設を譲渡する方式。

(注4)EPC:Engineering(設計), Procurement(調達), Construction(建設)の略。EPCコントラクターは、設計から建設に至る一連の工程を請け負う事業者。

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