・MHIETが合弁会社の上海菱重発動機有限公司を通じて、2,000kW級を追加
三菱重工グループの三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET、本社:相模原市中央区)は1月28日、中国・上海でディーゼルエンジンの製造・販売を手掛ける現地企業との合弁会社である上海菱重発動機有限公司(Shanghai MHI Engine Co., Ltd.:SME、総経理:黒瀧 光仁)を通じて製造・販売機種の拡大を本格化すると発表した。営業開始から6年が経過してブランド認知度が定着して企業体力も強まったことを受け、中国で幅広い市場ニーズを掘り起こすのが狙い。その手始めとして、SRシリーズの発電用高出力機種である2,000kWモデルの「S16R2-PTAW-C」を投入。多様な分散型電源・自家発電需要を開拓していく。
SMEは、2013年3月に、中国のディーゼルエンジン大手で上海汽車グループ企業の上海柴油机股份有限公司(Shanghai Diesel Engine Co., Ltd.:上海ディーゼル)と設立。上海の北東部にある上海ディーゼルの敷地内に本社・工場を構え、中国国内を対象にMHIETがライセンス供与するエンジン本体を製造・販売してきた。
今回ラインアップに追加したS16R2-PTAW-C エンジンは、これまでのラインアップである出力が635kWmから1,895kWmまでの8機種を上回る2,167kWm。これらは最近、データセンター向けや病院・住宅向けの非常用電源として需要が急拡大している出力レンジを構成するもの。
S16R2-PTAW-C エンジンはすでに、中国の発電セット販売大手から受注しており、このほど初号エンジンを出荷した。
SMEで製造したエンジンは、発電セットメーカーに販売。そこで発電機やラジエーターなどの機器を組み込んで、発電セットとして市場に供給される。SMEでは、日本の技術力を中国の製造工場に供与することで、日本水準の高い信頼性と中国生産による高い価格競争力を両立させて市場を押し広げていく。
MHIETおよびその親会社である三菱重工フォークリフト&エンジン・ターボホールディングス(M-FET)は、今後も中国をディーゼル発電セットの重要市場と位置付け、さらなるラインアップおよび売り上げの拡大に向け注力していく。
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