フランスの建設機械、2018年は2%増の22,040台-2019年は横ばい予想

・レンタル向けホイールローダーが急増

 フランスの建設機械関連団体CISMAは1月10日、2018年における土木建設機械の販売実績は2017年と比較して2%増の約22,040台だったと発表した。2008年の市場暴落以来最高の年となったとみられる。フランスの建設機械市場は、増加しているものの、より遅いペースとなっている。

 フランスの建設機械市場は、ヨーロッパで3番目に大きな市場で、比較的堅調に推移している。2018年の販売増は、前年比11%増加したホイールローダーによるもの。これは主に、レンタル会社への販売の急激な増加(91%増)によるもの。

 ホイールショベル市場は好調だった。ホイールショベルの販売台数は、1,900台近くで、2017年の31%増の後、2018も4%増加した。フランスのホイールショベル市場は、2005年から2006年にかけての水準に達している。フランスはドイツに次いでヨーロッパで二番目に大きなホイールショベル市場である。

 クローラショベル市場では、 6トン以上は引き続き改善し(3%増)、最も人気のある製品(ミニショベル)は僅かに減少した(2%減)。この減少は、レンタル会社への販売が15%減少したことによるものだが、小型ショベル市場は歴史的記録レベルに近い。

 2019年には、建築市場は0.5%減少する見込みだが、住宅と非住宅の建設数は依然として高水準で推移する見通し。とりわけ、地方自治体の投資、Grand Paris Expressプロジェクトに関する多大な支出、フランスの高速道路計画(2015年開始・継続)、ITインフラストラクチャ計画(土木工事)、 高速ネットワーク、鉄道網などの改修のおかげで、土木分野の成長は依然として高いままであるはず。Cismaは2019年の市場は横ばいを予測している。

<2018年の販売実績>(カッコ内は前年比)

Dumpers:310台(+51%)

Crawler Tractors:190台(+34%)

Wheel Loaders:2,930台(+11%)

Compact Loaders:830台(+8%)

Wheel Excavators:1,880台(+4%)

Crawler Excavators:4,130台(+3%)

Mini Excavators:11,300台(-2%)

Backhoe Loaders:470台(-5%)

■CISMAについて

 CISMA (association of equipment manufacturers for construction, infrastructure, steel and handling)は、FIM(The Federation of Mechanical engineering industries 、機械工学産業連盟)の専門組織。同協会は、建設、インフラ建設、鉄鋼産業、および取扱いのための設備を構想、生産、販売するヨーロッパに拠点を置く会社を集めている。また、これらの材料のために特別に作られた部品および装置の供給者も含む。

 現在、CISMAはフランスの約3万人を雇用している200社(SME、SMI、および国際グループの子会社)で構成されている。これらの事業は、生産の58%を輸出し、79億ユーロの売上を生み出している。

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