㈱アマダホールディングスは1月17日、土岐事業所(岐阜県土岐市)内に、金属板の曲げ加工機や材料の自動搬送装置などを生産する、新たな工場棟「第2工場」を建設することを決定したと発表した。稼働開始は2020年4月を予定しており、これにより、土岐事業所における板金加工機械と自動化装置を合わせた生産能力を現状から倍増する計画。投資額は約80億円。(画像は土岐事業所 第2工場:右手前・イメージ)
土岐事業所は、2011年に切削機械や研削盤の製造拠点として開所し、その後レーザ加工機や曲げ加工機といった板金加工機械へと生産品目を拡張してきた。現在、アマダグループは中期経営計画における成長戦略として、板金事業部門においてファイバーレーザ加工機や自動化ソリューションなどの拡大を進めている。新工場の建設は、加工の効率化や自動化などの需要の高まりに対応して、供給体制の増強を図るためのもの。
「第2工場」では、レーザ加工機の自動化に使われる、材料の搬入搬出装置や保管棚の生産を新たに開始するほか、曲げ加工機については、部材の溶接・加工から完成品の組み立てまで一貫して生産できる体制を構築し、リードタイムや生産コストの削減を図る。さらに、既存工場において、生産性の高いファイバーレーザ加工機の生産を拡張する計画。
併せて、人手不足や働き方改革などに対応して、年齢や性別、国籍を問わず多様な人財が活躍できる労働環境への変革を行う。大型の鋼材を使用する部材の溶接や加工において、溶接ロボットの導入による自動化や、熟練技能を必要としない工法の開発により、女性や高齢者でも容易かつ快適に作業を行える環境を整備する。また、IoTを活用して生産計画の自動立案や、生産状況の見える化を行い、社員の負担を軽減するシステムを構築する。
新工場の建設により、土岐事業所には主要な板金事業商品の製造ラインが整い、西日本向けの商品供給基地として、商品の開発・製造を担う基幹拠点である富士宮事業所(静岡県)、ならびに自動化装置を生産する福島工場(福島県)をバックアップする役割を担う。
このような取り組みから、土岐事業所は、富士宮事業所に次ぐ板金事業部門の主力工場として、効率的な生産と安定的な商品供給を行うとともに、労働環境の変化に対応したモノづくり改革を実行していく。
<土岐事業所 第2工場概要>
名称:株式会社アマダ 土岐事業所 第2工場
所在地:岐阜県県土岐市泉町
延床面積:16,900 ㎡ (鉄骨、1階建)
建設計画:2019年2月着工、2020年1月竣工予定
生産品目・能力:曲げ加工機 :月間40台
レーザ加工機用周辺装置:月間24台
投資額:約80億円
<土岐事業所 概要>
名称:株式会社アマダ 土岐事業所
所在地:岐阜県県土岐市泉町
開所:2011年10月
敷地面積:156,700 ㎡
主要施設:工場棟2棟、テクニカルセンター、モジュール棟他
沿 革
2011年10月:土岐事業所開所
切削機械、研削盤などの工作機械の生産を開始
2015年 4月:小型曲げ加工機の生産を開始
2015年10月:CO2レーザ加工機の生産を開始
2017年10月:パンチング加工機用の金型を製造する「T876工場」を新設、生産を開始
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