●年頭所感 エンジニアリング協会 大下 元理事長

 皆様、明けましておめでとうございます。2019年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。

 本年はどのような年になるでしょうか。これまで世界経済を牽引してきたアメリカや中国の景気減速懸念が表面化するなど、世界経済は踊場に直面していると感じております。また、国内においても戦後最長となる景気拡大局面に変化の兆しが散見されます。そうした中、SDGsの達成に向けた国や企業の新たな取り組みの加速をはじめ、今年は、これまでのビジネス環境、ルール、価値観が大きく変わる一つの転換点となる年かも知れません。エンジニアリング業界もこうした変化にしっかりと対応し、国内外において存在感を示さなくてはいけないと強く感じています。当協会も、会員企業の皆様に様々な情報提供の場を用意することで、変化のアンテナとしての役割も担っていきたいと考えております。

 昨年は協会設立40周年の年でした。設立初年度では84法人に過ぎない会員数でしたが、現在は、260法人と3倍を超えるまでに成長しております。昨年実施した会員アンケートにおいては、当協会のサービスに関して70%を超える会員から満足しているとの回答を得ており、こうした協会活動に対する高い評価が会員数の増加につながったものと考えています。主催する講演会は、エンジニアリングシンポジウムや福岡・大阪で実施するエンジョイセミナーをはじめ、年に70回を超えるまでになりました。時々の時勢を捉えたテーマとなるよう工夫し、中央官庁の幹部クラスや企業の経営者の方など見識豊かな方々にご講演をいただいております。また、関係省庁との交流も様々な形で実施しています。各省庁の幹部と会員ごとにお会いして政策をお伺いし、課題を説明して協力をお願いする機会を積極的に設けております。

 将来の業界を支える人材の育成については、昨年初めて海洋資源開発にテーマを絞った技術セミナーを実施いたしました。従来から実施しているプロジェクトマネジメントセミナーについてもご好評をいただいており、時に定員を超える場合もあります。

 産官学連携分野でも様々な活動を行ってきました。地熱井や石油井の廃坑に関しては地方自治体に専門機関としてご支援申し上げるほか、政府関係機関から技術開発などに関連した事業を受託しております。当協会を産官学連携のプラットフォームとして会員皆様がご活用いただければと考えております。

 当協会は、様々な取り組みを企画して、魅力ある協会とすべく挑戦を続けております。皆様の引き続きのご支援ご指導を賜りますようよろしくお願いいたします。

 エンジニアリング協会

 理事長年頭挨拶