㈱不二越が1月15日に発表した2018年11月期(2017年12月~18年11月)の売上高は、2,522億9百万円(前期比6.2%増)、このうち、国内売上高は1,310億38百万円(同9.9%増)、海外売上高は1,211億71百万円(同2.4%増)となった。利益面は、原材料価格の高騰に加え、エネルギーや物流コスト、人件費等の上昇が収益を圧迫し、営業利益は153億6百万円(同5.1%減)、経常利益は139億1百万円(同5.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は89億45百万円(同8.2%減)となった。
2018年11月期における同社グループをとり巻く環境は、日本経済の緩やかな回復に加え、海外においても、欧米やアジアを中心に経済成長が続き、総じて堅調に推移した。不二越グループは、ロボット事業を核に、工具、工作機械、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、海外の現地ユーザーを中心とした新規開拓や、画期的な新商品の開発・市場投入など、受注・売上の拡大にとり組んできた。また、中長期的な業容の拡大と収益構造の改善に向けて、開発・営業・生産体制の強化・拡充を進めてきた。
■セグメントの業績
機械工具事業では、自動車・産業機械分野で切削工具やロボットの売上が拡大したが、電機・電子・EMS分野でのロボット需要が端境期となった影響等により、売上高は866億54百万円(前期比0.1%減)となった。また、利益面では、原材料価格の高騰に加え、開発・営業・生産体制の拡充に向けた固定費・販管費の増により、営業利益は57億82百万円(同12.8%減)となった。
部品事業では、自動車生産が堅調に推移したことに加え、建設機械・産業機械分野の需要が拡大し、売上高は1,478億52百万円(前期比8.7%増)となったが、営業利益は原材料価格の高騰や販売費の増加等により、81億52百万円(同5.6%減)となった。
その他の事業では、特殊鋼需要の回復と販売価格の引き上げ等により、売上高は177億3百万円(前期比20.2%増)、営業利益は13億49百万円(同72.4%増)となった。
■2019年11月期売上見通しは3.1%増の2,600億円
次期の事業環境については、米中通商問題をはじめ先行き不透明な状況にあるが、足もとでは、自動車・建設機械分野の需要は堅調に推移し、また、産業機械分野を中心に、合理化・自動化のニーズが一段と高まってくるものと予想される。不二越は、このような需要の動きをタイムリーにとらえ、ビジネスチャンスを拡大していく。
2019年11月期連結業績予想は、売上高2,600億円(前期比3.1%増)、営業利益170億円(同11.1%増)、経常利益155億円(同11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益105億円(同17.4%増)を見込んでいる。
為替レートは1USドル108円、1ユーロ125円、1中国元16円を前提としている。
決算短信 補足資料
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