竹内製作所、第3四半期(9カ月)売上は18.3%増の878億円

 ㈱竹内製作所が1月11日に発表した2019年2月期第3四半期連結累計期間(2018年3~11月)の売上高は878億1百万円(前年同期比18.3%増)となった。利益面は、原材料価格の上昇及び販売台数の増加に伴う運搬費の増加等があったものの、増収効果で吸収し、営業利益は126億3千7百万円(同11.9%増)となり、経常利益は128億4千5百万円(同11.8%増)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は、税金費用を36億3千1百万円計上したため、94億1千1百万円(同19.1%増)となった。

 竹内製作所2019年2月期第3四半期データ

■主力市場の経済状況

 米国では、景気拡大が継続したものの、関税発動による原材料コストの上昇や通商政策を巡る不確実性が重石となり、企業の設備投資は高水準を維持しながらも一服した。また、住宅市場は長期金利の上昇が影響して需給の調整局面に入ったが、個人消費そのものは好調に推移した。

 欧州では、ペースは鈍化しているものの、緩やかな景気拡大が継続している。雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は底堅く推移し、製造業、サービス業ともに稼働率は高い水準にあり、設備投資や建設投資は堅調さを維持した。英国では、EU離脱交渉の難航が予想され、個人消費や設備投資は軟化しており、先行きに対する不透明感が晴れない状況が続いている。

 このような環境の中、竹内製作所グループの製品需要は米国及び欧州ともに高い水準を維持しており、2018年1月にはクローラーローダーの新製品を、同年3月にはミニショベルの新製品を市場投入し、積極的な販売活動を展開した結果、ミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの当第3四半期連結累計期間の販売台数は、前年同期に比べいずれも増加した。

■セグメント別の業績

 日 本:日本では、2018年3月にミニショベルの新製品を市場投入したこともあり、欧州向けミニショベル及び油圧ショベルの販売台数が増加したこと等により、売上高は301億9百万円(前年同期比20.3%増)となり、セグメント利益は90億5千2百万円(同4.1%増)となった。

 米 国:米国では、2018年1月にクローラーローダーの新製品を市場投入したこともあり、ミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの販売台数が増加したこと等により、売上高は420億5千5百万円(前年同期比15.0%増)となった。セグメント利益は、増収効果と日本からの製品仕入価格の値下げの影響等により、23億4千6百万円(同109.7%増)となった。

 英 国:英国では、ミニショベル及び油圧ショベルの販売台数が増加したこと等により、売上高は104億9百万円(前年同期比17.7%増)となり、セグメント利益は5億7千万円(同17.2%増)となった。

 フランス:フランスでは、ミニショベル及び油圧ショベルの販売台数が増加したこと等により、売上高は48億4千万円(前年同期比34.2%増)となったが、セグメント利益は日本からの製品仕入価格の値上げの影響及び販売促進費の増加等により、1億7千7百万円(同34.5%減)となった。

 中 国:中国では、ミニショベル及び油圧ショベルの販売台数が増加したこと等により、売上高は3億8千7百万円(前年同期比142.6%増)となり、セグメント利益は日本への部品の供給が増加したこと及び貸倒引当金の戻入があったこと等により、3億6千9百万円(同19.3%増)となった。

■2019年2月期の見通し

 連結業績予想については、売上高1,060億円(前期比12.4%増)、営業利益138億円(同2.4%減)、経常利益138億円(同1.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益101億円(同5.8%増)と2018年10月10日公表の業績予想を据え置いた。

 なお、第3四半期以降の為替レートは、1米ドル=109円、1英ポンド=142円、1ユーロ=127円、1人民元=15.8円を前提としている。

 ㈱竹内製作所の2019年2月期第3四半期決算短信

 第3四半期決算参考資料