・BIMデータと連携した多様な施工情報を、現場床面に描画
新菱冷熱工業は12月21日、建設現場の省力化と効率化を目的に、施工情報を現場の床面に、完全自動で描画するロボット (以下、施工図描画ロボット) を開発したと発表した。オペレーターの操作・監視が不要な無人稼働の施工図描画ロボットの開発は、建設業界初になる。
<施工図描画ロボットの特徴>
1.完全自動化・無人化を実現:描画開始から終了まで完全自動で稼働できるため、従来、作業員が手作業で行っていた墨出し作業が全く不要になる。また、夜間に稼働させることで、人手不足への貢献だけでなく、工期短縮も実現できる。
2.多様な施工情報を描画:BIMデータ※1を施工図描画ロボットに取り込むことで、多様な施工情報を、そのまま現場の床面に描画できる。また、視認性も考慮しており、多色で鮮明な線や文字を描ける。
<描画する情報>
1) 機器を据え付ける位置と高さ
2) アンカーボルトの位置
3) 配管・ダクトの系統名・ルート・高さなど
3.図面がなくても施工や施工確認が可能
床面に描画された多様で視認性が高い情報により、施工図がなくても、直感的に、機器・配管・ダクトの据え付け作業や、据え付け後の施工確認が可能になる。
<今後の展開>
施工図描画ロボットは、2018年12月から、新菱冷熱工業施工現場に試験導入して効果検証を進め、2020年の本格展開を目指す。ますます人手不足が加速する建設業界において、労働生産性と施工品質の向上を実現したいと考えている。
※1 BIMデータ:BIM (Building Information Modeling) の各部材に関するさまざまな属性データ