㈱神戸製鋼所は12月17日、中国浙江省平湖市の特殊鋼線材二次加工拠点「神鋼特殊鋼線(平湖)有限公司=以下、KSP社」の生産能力を増強することに関して、神鋼商事、大阪精工(本社:大阪府東大阪市)および名北工業(本社:岐阜県美濃加茂市)など、関係株主と合意したと発表した。
KSP社は、自動車用ボルト・ナット、軸受製品等に使用される「冷間圧造用ワイヤー」を部品メーカー様に供給することを目的に2007年に設立、2009年に本格操業を開始した。同ワイヤーの母材である特殊鋼線材は、100%神戸製鋼所が供給し、中国における高品質の部品製造を日本国内同様の高品質な素材で行うことを可能にしている。
KSP社では設立以来、4回の能力増強を実施してきたが、今後も更なる拡大が見込まれる顧客のニーズに応えるため、今回5期目の能力増強を実施することにした。伸線機3機、熱処理炉2基を増設し、生産能力を5,500トン/月に増強する。
神戸製鋼所は、日本、ASEAN、北米、中国を特殊鋼線材の主要4地域と位置付けており、部品メーカー様が進出した現地において二次加工を実施することで、特殊鋼線材のグローバル供給体制を構築してきた。これまでにタイ(2拠点)、米国(1拠点)、メキシコ(1拠点)、中国(4拠点)に線材二次加工拠点を設立している。今後も主要4地域を中心に高品質な特殊鋼線材の供給体制の整備を進めていく。
<能力増強計画の概要>
投資額:約9億円
投資内容:設備導入(伸線機3機、熱処理炉2基)
設備稼働時期:
‐伸線機:2020年3月
‐熱処理炉:2020年6月
増強後生産能力:5,500トン/月
<生産設備の変化>
◆伸線機
・現状:8機
・能力増強後:11機
◆熱処理炉
・現状:6基
・能力増強後:8基
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