プライメタルズテクノロジーズ、中国・江蘇沙鋼よりツインレードル炉を追加受注

 プライメタルズテクノロジーズ(以下、PT社)は12月11日、中国の鉄鋼メーカーである江蘇沙鋼集団有限公司(Jiangsu Shagang Group Company Limited:江蘇沙鋼)より、中国江蘇省張家港市にある同社の転炉製鋼工場向けとして3 基目となるツインレードル炉を受注したと発表した。プロジェクトは2019 年の第2 四半期末に完工の予定。

 既存の 120 トン型ツインレードル炉2 基もPT社が納入したものだが、さらに140 トン型のツインレードル炉1 基が新規に追加される。新たなレードル炉の追加によって、年間合計280 万トンの溶鋼を処理できるようになるだけでなく、連続鋳造機で使用する溶鋼の質が向上するため、高付加価値製品への展開が可能となる。

 江蘇沙鋼は、中国の民営鉄鋼メーカー最大規模の年産3,840 万トン超。粗鋼3,920 万トン、圧延製品3,720 万トン。製品には、厚板、熱延コイル、鋼線、異形棒鋼、特殊丸棒鋼などがある。

 江蘇沙鋼ではLD 転炉で溶鋼を生産している。PT社が新たに納入する140 トンのツインレードル炉は、下流のブルーム鋳造機に要求鋼種を正確な鋳造温度で注入、用いられる溶鋼によっては、真空処理の前後にレードル炉で計2 回処理が行われる。このレードル炉には定格電力26 MVA の変圧器から電力が供給され、毎分4°C 超の昇温が実現される。PT社は、ツインレードル炉のエンジニアリングと主要コンポーネント、電極制御システム(Melt Expert)と関連のレベル2 モデルなど、付属電気機器やオートメーション機器の供給、さらに据付けおよび試運転指導、客先オペレーターのトレーニングも担当する。

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