三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、米国でピーク電源用のM501GAC形ガスタービンを受注

・再生可能エネルギーとの共存に向けて起動時間の短縮などを実現

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は12月10日、空気冷却方式のG形ガスタービンである出力27万5,000kWの M501GAC(G-series Air-Cooled)1基を、ピーク電源用として米国中西部の電力会社向けに受注したと発表した。また、MHPSのデジタルソリューションサービスである「MHPS-TOMONI®」も導入することで、より柔軟なピーク電源ソリューションを提供することがでる。

 今回のガスタービンは、MHPSのG形シリーズで培った信頼性の高い実証済みのガスタービン技術を深化させ、出力が不安定な再生可能エネルギーとの共存に向けて起動時間の短縮などを実現させたもの。米国の西部および中西部では風力や太陽光など再生可能エネルギーが爆発的に成長しており、これら不安定な電力を補完するためのピーク電源の確保が課題となっている。その不安定さを補完するために、10分での急速起動、5万kW/分の負荷変化率を実現するとともに、NOx(窒素酸化物)排出量を濃度9ppm以下に抑制するもの。

 MHPSの米国法人で社長兼CEOを務めるポール・ブローニング(Paul Browning)氏は次のように述べている。「再生可能エネルギーは単独では不安定で、供給網に必要な持続性および信頼性に足る電力を供給できません。MHPSの大型ガスタービンは、500万時間以上の運転実績を有しており、この持続性および信頼性の高いガスタービンに柔軟性を組み合わせることで、顧客ニーズに応じた多様なエネルギーを供給することができます」。

 北米を中心に、今後、ピーク電源用のガスタービンについても、より大出力の大型ガスタービンの採用が見込まれている。MHPSは、今回の501GAC形ガスタービンの受注を弾みとして、北米を含めた世界各地で再生可能エネルギー由来の発電と大型ガスタービンを使った発電の組み合わせによる高効率発電の市場を創造するとともに、その普及に力を注ぎ、電力の安定供給と地球環境負荷の低減に貢献していく。

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