ジェイテクト、「アイドルストップ用電動オイルポンプの制御」が愛知県知事賞を受賞

 ㈱ジェイテクトは11月27日、11月20日に「アイドルストップ用電動オイルポンプの制御」で平成30年度中部地方発明表彰において「愛知県知事賞」を受賞したと発表した。この発明による受賞は、今年6月の「愛知県発明大賞」に次いで2度目となる。

 近年の地球温暖化問題などにより、自動車に対する省エネルギー・低燃費化への要求が高まっている。そのため、自動車の多くにアイドルストップ機能が搭載されている。その中で、電動オイルポンプは、アイドルストップ中にも変速機に油圧を供給する事で、アイドルストップが解除された後、機械式ポンプの作動開始を待たずに速やかな発進が可能となる。

 従来の電動オイルポンプは油圧制御を備えていないため、変速機の消費流量によって出力油圧が成り行きで変化するという課題があり、過出力となった場合に無駄な電力消費や騒音が生じていた。そこで、自動車の省エネルギー化と静音化を実現する為、電動オイルポンプ自身が出力油圧を推定する方法を考案し実用化した

 今回の発明「アイドルストップ用電動オイルポンプの制御」は、内蔵するモーターの作動状態からポンプの性能を予測し、更に油温変化の影響を加味する事で精度の良い推定油圧を算出する。この推定油圧を用いるという方法により、変速機が必要とする油圧だけを供給し余分な出力を抑えることが可能になり、自動車の省エネルギー化や静音化が実現された。

 この発明を備えた製品は、2012年からジェイテクト花園工場で累計250万台が生産されている。これはジェイテクトが製造するアイドルストップ用電動オイルポンプの約半数にあたり、エンジンのみで動く車の内、主に小型車の変速機に取り付けられている。

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