ヤマハ発動機、ニュージーランドの農業自動化ソリューション開発企業に出資

 ヤマハ発動機は11月14日、ニュージーランドの農業自動化ソリューション開発のスタートアップ企業「Robotics Plus」(以下、ロボティクス・プラス)に対し、800万USドルの追加出資を実施したと発表した。これによりヤマハ発動機の出資額は2017年12月の200万USドルの出資と合わせて1,000万USドルとなった。

 ロボティクス・プラスは、2008年に設立されたロボット工学、オートメーション化および解析技術をベースとした農業分野の自動化ソリューションを開発する企業で、リンゴの自動パッキング機、キウイの自動収穫機、移動型の自動授粉機、農業用UGV※1などの開発実績がある。

 同社への出資は、現中期経営計画の成長戦略の一つ「ソリューションビジネス『個性ある多様性を創る』」の一環であり、ロボティクス・プラスとの協業は、CVC※2活動を行うグループ会社Yamaha Motor Ventures & Laboratory Silicon Valley(YMVSV)の活動を通じて実現したもの。

 今回の出資は、農業用UGVや果樹の収穫といった農作業を自動化する技術の共同開発の強化と、農業テクノロジー分野の事業開発を狙いとしており、今後ヤマハ発動機とロボティクス・プラスは、米国における農業自動化事業の展開を加速させていく。

 なお、ヤマハ発動機は農薬散布用の無人ヘリコプターなどに強みを持つ。9月には農業用機械向けの人工知能(AI)半導体で米NVIDIA(エヌビディア)との協業を発表するなど、農業の自動化の分野を強化している。

※1UGV(Unmanned Ground Vehicle) 

※2CVC(Corporate Venture Capital)

<Robotics Plusの概要>

社名:Robotics Plus Ltd(ロボティクス・プラス)

会社設立:2008年1月

所在地:ニュージーランド タウランガ市

事業内容:リンゴの自動パッキング機の開発、農業用自動機の受託開発(キウイの自動収穫機など)

 画像上:UGV

 画像下:リンゴの自動パッキング機

 ニュースリリース