川崎重工、知多南部広域環境組合向けごみ処理施設整備・管理運営事業を受注

 川崎重工業は11月12日、知多南部広域環境組合(愛知県)より「ごみ処理施設整備・管理運営事業」を受注したと発表した。この事業は、DBO方式〔Design(設計)、Build(建設)、Operate(運営)〕で発注され、ごみ処理・不燃粗大ごみ処理施設の設計・建設と20年間の運営業務を行う。契約金額は105億51.6万円(消費税込み、画像は完成イメージ)

 今回受注したごみ処理施設は、1日あたり283t(141.5t/24h×2炉)の処理能力を有し、先進の自動燃焼制御「Smart-ACC(R)(※)」を搭載した川崎重工独自の並行流焼却炉に、高温高圧ボイラと抽気復水式蒸気タービンを組み合わせて高効率発電を行う。また、ろ過式集じん器(バグフィルタ)や無触媒脱硝など、高度な排ガス処理装置と排ガス再循環システムを組み合わせることにより、ダイオキシン類や窒素酸化物、一酸化炭素などの有害物質の排出抑制や排ガス量、二酸化炭素排出量の低減を実現する。さらに、近隣施設に熱供給を行うことにより、高いエネルギー回収率を実現する。

 なお、同施設の設計および建設工事は、川崎重工を代表として徳倉建設㈱㈱七番組㈱大進からなる共同企業体が行い、運営業務は、川崎重工と川重環境エンジニアリング㈱、徳倉建設㈱、㈱七番組、㈱大進が出資する特別目的会社「グリーンパーク知多南部株式会社」と中継施設からの運搬業務を行う㈱知多環境保全センターが行う。

 川崎重工は、ストーカ式焼却炉をはじめとした各種廃棄物処理技術を有し、国内で約350件の一般廃棄物処理施設を手掛けている。今後も多様化する環境問題やニーズに応えるため、積極的な技術開発と販売活動に取り組んでいく。

※Smart-ACC:ごみ焼却施設を従来に比べてより高効率で安定した発電施設として機能させるための当社独自の高度燃焼制御技術であり、時間当たりの発電出力調整幅が従来の約2倍に向上し、電力需要に応じた発電が可能となる。

■ごみ処理施設整備・管理運営事業の概要

<建設事業>

発注者:知多南部広域環境組合

発注者:川重・徳倉建設・七番組・大進特定建設工事共同企業体

建設場所:愛知県知多郡武豊町字一号地内

設備概要: ①ごみ焼却施設 : ストーカ式焼却炉 283t/日(141.5t/24h×2炉)

   ②余熱利用設備:蒸気タービン発電機 6,520kW×1基

完工予定日:2022年3月31日

契約金額:190億3,284万円(消費税込み)

<運営事業>

発注者:知多南部広域環境組合

受注者:(管理運営事業)グリーンパーク知多南部株式会社

〔構成企業:川崎重工業株式会社・川重環境エンジニアリング株式会社・徳倉建設株式会社・株式会社七番組・株式会社大進〕

(中継施設からの運搬業務)株式会社知多環境保全センター〔協力企業〕

委託期間:2022年4月1日~2042年3月31日(20年間)

契約金額:105億51.6万円(消費税込み)

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