加藤製作所、4~9月売上は3.0%減の422億円、営業利益は33.2%増の25.9億円

 ㈱加藤製作所が11月9日に発表した2019年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、売上高は422 億8 千3 百万円(前年同期比97.0%)となり前年同期を下回った。損益については、営業利益25 億9 千万円(同133.2%)、経常利益30 億7 千6 百万円(同132.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は20 億8 百万円(同131.2%)となった。

 加藤製作所2019年3月期第2四半期データ

■セグメント別の状況

<日 本>

 日本の建設用クレーンの需要は、国内では排出ガス規制実施前の駆け込み需要の反動減により小型機種が減少し、海外向けは東南アジアを中心に増加したが、米国向けが減少した。油圧ショベル等の国内向けはクローラキャリアが増加したものの、ショベルが排出ガス規制実施前の駆け込み需要の反動減が続き大幅に減少し、海外向けはクローラキャリアが増加した。その他の製品は減少した。日本の売上高は369 億4 千万円(前年同期比92.7%)となり、セグメント利益は12 億7 千4 百万円(同92.7%)となった。

<中 国>

 中国の油圧ショベル等の需要は、中国国内のインフラ投資が堅調に推移したことにより増加した。中国の売上高は70 億8 千2 百万円(前年同期比128.4%)となり、セグメント利益は12 億7 千2 百万円(同168.5%)となった。

<その他>

 タイの売上高は4 億3 千3 百万円(前年同期は4 千4 百万円)となり、セグメント損失は1 億2 千5 百万円(前年同期はセグメント損失2 億8 千1 百万円)となった。

■主要品目別売上高の状況

<建設用クレーン>

 国内の需要は、排出ガス規制実施前の駆け込み需要の反動減により小型機種が減少した。国内建設用クレーンの売上高は214 億8 千3 百万円(前年同期比95.2%)となった。海外の需要は、東南アジアを中心に増加したが、米国向けが減少した。海外建設用クレーンの売上高は38 億3 千9 百万円(同104.1%)となった。よって、建設用クレーンの売上高は253 億2 千3 百万円(同96.4%)となった。

<油圧ショベル等>

 国内の需要は、クローラキャリアが増加したが、排出ガス規制実施前の駆け込み需要の反動減が続き、ショベルが大幅に減少した。国内油圧ショベル等の売上高は63 億1 千8 百万円(前年同期比70.7%)となった。

 海外の需要は、中国国内のインフラ投資が堅調に推移したことにより増加した。海外油圧ショベル等の売上高は101 億6 千2 百万円(同129.9%)となった。よって、油圧ショベル等の売上高は164 億8 千万円(同98.3%)となった。

<その他>

 その他の売上高は4 億7 千8 百万円(前年同期比83.1%)となった。

■2019年3月期見通し

 2019年3月期の連結業績見通しについては、売上高900億円(前期比3.5%増)、営業利益45億円(同109.9%増)、経常利益45億円(同84.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益28億円(同7.7%減)と前回(5月14日)見通しを据え置いている。

 なお、持分法適用関連会社である光陽精機㈱において、出荷していた免震・制振用オイルダンパーの一部について、性能検査記録データの書き換え行為により、顧客の基準値を外れた製品を出荷していた事実が判明した。今後の進捗次第では、同社の顧客等への補償費用をはじめとする損失等の発生により、加藤製作所の連結業績に影響を及ぼす可能性があるが、現時点でその影響額を合理的に見積もることが困難であるため、通期の連結業績予想に重要な影響を与える場合には速やかに開示していくとしている。

 加藤製作所の2019年3月期第2四半期決算短信

 第2四半期決算説明資料

 *前年同期比等の表記は当該企業の表記としています。