宇部興産グループにおける機械事業の中核会社・宇部興産機械（UMC）は11月7日、米国子会社UBE Machinery Inc.（UMI）において、射出成形機組立工場の拡張工事を完了させ、10月25日にオープンセレモニーを開催したと発表した。
2017年1月のUMCとU-MHIプラテック（旧三菱重工プラスチックテクノロジー）との射出成形機部門の事業統合を機に、グローバルな市場ニーズに対応した商品ラインアップのもと、UMIにおいては北米市場での拡販を図ってきた。米系ローカルの顧客を中心に需要が高い省スペースタイプの大型サーボ油圧2プラテン機の旺盛なニーズに応えるため、2018年4月から行っていた組立工場の拡張工事が完了し、大型射出成形機の供給能力が倍増となる体制を整えた。
また、工場拡張に併せて、超大型（型締力3,000t以上）の射出成形機を組み立てるための大型クレーン、重量物搬送用の構内台車、最新鋭の粉体塗装設備を追加で導入するなど、効率的でより高い品質に寄与する生産体制を実現した。射出成形機の組立だけでなく、リビルド事業（制御装置や油圧部品など設備の老朽化した機器を最新の機器に刷新する事業）のさらなる取り込みも図る。
＊射出成形機：加熱したプラスチックを金型に充填して成形する機械。宇部興産機械やU-MHIプラテック、UMIでは、バンパーやインパネなど、自動車用のプラスチック部品を作る射出成形機を製造・販売している。特に大型機（型締力1,000トン以上）の市場では、日本国内や北米などで高いシェアを占めている。
＜UMIの概要＞
本社所在地：米国ミシガン州アナーバー
代表：代表取締役社長 元木一郎
事業内容：射出成形機の製造、組立、営業、アフターサービス
資本金：17,000千USドル
設立：1992年9月
社員数：55人
株主：宇部興産機械㈱ 100%