古河機械金属、機械3部門の売上5.0%増の371億円、通期は775億円の見通し

 古河機械金属が11月7日に発表した2019年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、売上高は前年同期比7.7%増の862億58百万円、営業利益は同1.0%減の39億500万円、経常利益は、持分法投資損益の悪化により同11.1%減の42億18百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同19.1%増の29億64百万円となった。売上高は、主として、産業機械、ユニック、金属、電子部門で増収となり、営業利益は、主として、産業機械、電子部門で増益となったが、金属部門は、買鉱条件の悪化や金価格の下落などにより減益となった。

 古河機械金属2019年3月期第2四半期(機械部門)データ

■機械3部門の業績概況

 産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は前年同期比5.0%増の371億19百万円、営業利益は同19.7%増の25億47百万円となった。

<産業機械>

 横浜環状北西線工事など出来高に対応した売上高を計上した橋梁のほか、破砕機やスクリーンなどのマテリアル機械が増収となった。また、大型プロジェクト案件では、東京外環自動車道工事向けベルトコンベヤ、小名浜港湾国際バルクターミナル向け荷役設備のほか、新たに受注した特定廃棄物セメント固型化処理設備(福島県双葉郡楢葉町)について出来高に対応した売上高を計上した。

 産業機械部門の売上高は前年同期比26.6%増の71億82百万円、営業利益は、2億94百万円(前年同期は1億17百万円の損失)となった。

<ロックドリル>

 国内向けは、堅調な建設設備投資を背景に、油圧圧砕機や油圧ブレーカの出荷が増加し、また、北海道整備新幹線、熊本地震復旧・復興工事向けなどトンネルドリルジャンボも順調な出荷となった。海外向けは、北米市場においては、油圧ブレーカ、油圧クローラドリルの出荷が増加し、増収となったが、その他の地域については減収となり、前期並みの売上高となった。ロックドリル部門の売上高は前年同期比0.2%減の156億56百万円、営業利益は同5.3%増の9億72百万円となった。

<ユニック>

 国内向けは、移動式クレーン構造規格の一部改正に伴う駆け込み需要があったが、トラック排ガス規制対応前の駆け込み需要があった前年同期に比し、主力製品であるユニッククレーンの出荷が減少し、減収となった。海外向けは、主として欧米向けミニ・クローラクレーンの出荷が好調で、増収となった。ユニック部門の売上高は前年同期比3.1%増の142億80百万円、営業利益は同3.1%減の12億80百万円となった。

■2019年3月期の見通し

 通期の連結業績予想については、前回(8月6日)発表の業績予想における前提を、銅価6,500米ドル/トン、為替105円/米ドルとしていたが、直近の動向を考慮し、下期では、銅価6,200米ドル/トン、為替110円/米ドルへ変更した。

 売上高については、機械事業では、主として、破砕機、造粒機などマテリアル機械の増収を見込む産業機械部門、主として、移動式クレーン構造規格の一部改正に伴う駆け込み需要による増収を見込むユニック部門で増収となる見込み。

 一方、ロックドリル部門では、国内のトンネルドリルジャンボにおいて出荷増が見込まれるが、海外向け油圧クローラドリルの出荷減により減収となる見込み。また、金属部門では、電気金の生産数量の増加により増収となる見込みで、金属部門の増収を主因として、連結全体の売上高を上方修正している。

 営業利益については、金属部門では、銅および金価格の前提条件見直しにより減益を見込んでいる一方、産業機械部門とユニック部門では、増収による増益、また、ロックドリル部門では、国内でのトンネルドリルジャンボの出荷増などによる増益が見込まれるため、連結全体の営業利益は前回発表どおりとしている。

 なお、内外の不透明な情勢から決算期末日における為替相場が見通せないため、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については、修正していない。

 2019年3月期の売上高は1,740億円(前期比3.8%増)、営業利益は70億円(同10.5%減)、経常利益は61億円(同24.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は40億円(同16.2%減)の見通し。

 古河機械金属の2019年3月期第2四半期決算短信