三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、火力発電所の運転・保守支援で協業-ウズベキスタンの国営電力会社ウズベクエネルゴとの覚書に調印

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は11月5日、ウズベキスタン共和国の国営電力会社(State Joint Stock Company)であるウズベクエネルゴ(Uzbekenergo)ならびに三菱商事株式会社と、火力発電所の運転および保守を支援する包括プログラム(CSMP:Comprehensive Service and Maintenance Program)において協業していくことで合意し、覚書(MOU:Memorandum of Understanding)に調印したと発表した。両国の貿易・経済発展促進を目的にこのほど東京で開催された日本ウズベキスタン経済合同会議における成果の一つで、2015年にMHPSとウズベクエネルゴが結んだO&M(運転および保守)協定に基づき、これまで拡充してきた協力関係をさらに強化していく。

 MOUには、第14回日本ウズベキスタン経済合同会議の席上、ジャムシッド・アブドゥサロモフ ウズベクエネルゴ副総裁、三菱商事の徳山 司文地球環境・インフラ事業グループEPC事業担当(三菱商事マシナリ社長)、およびMHPSの安藤健司社長が調印した。調印式には、日本ウズベキスタン経済委員会で両会長を務めるウズベキスタンのスフロブ・ホルムラドフ副首相兼投資国家委員会議長と三菱商事の佐々木 幹夫特別顧問が立ち会った。

 今回のMOUを構成するO&M技術向上に向けたCSMPは当面、MHPSが設備を供給したナヴォイ(Navoi)、タリマルジャン(Talimarjan)の両発電所、ならびに現在建設中のナヴォイ2(Navoi2)、トゥラクルガン(Turakurgan)の両発電所を対象とするもの。具体的には、各発電所のガスタービンに対して長期部品供給を行うとともに、ウズベクエネルゴ技術者へのIoTを利用したO&Mに関するトレーニングを通して、高いO&M技術を同社に提供する。また、これらのトレーニングを通じて育成した技術者によってガスタービンの運転・保守技術向上を目指すサービスセンターの設立についても協議していく。

 ウズベクエネルゴは、石炭、石油、天然ガスを燃料とする電力事業を展開して、同国内のほぼすべての電力をまかなっている国営電力会社。2001年の設立で、53の子会社・組織を傘下に収め、電力設備容量は1,210万kWに達しており、MHPS製の設備は同容量の20%を占めるものとなっている。

 日本ウズベキスタン経済合同会議は、1994年に設立された日本ウズベキスタン経済委員会により運営されている会議。同会議には両国政府要人が多数参加して、両国間の貿易・投資などを話し合う交流の場となっている。

 MHPSは今後も、ウズベクエネルゴとの良好な関係を維持・発展させながら、同国の安定的かつ効率的な電力事業運営に貢献していく。

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